鉄細工の看板 オーストリア旅行その13

.Travel & Taste

Esszimmerに行く前に1つ追加。オーストリアでよく見かける鉄細工の看板について。
インスブルックでもザルツブルクでも洒落た金属製の看板が店の上の方から道へせり出しています。これがなかなか渋くて面白い。今回は意識的に上を向いて歩きました。

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ヨーロッパを歩いて気付くのは景観が大事にされていること。日本では電信柱と電線、それに好き勝手な看板によって景観がだいなしです。

でも、ここ10年くらいでしょうか、日本でも景観の大事さに気付いた自治体では電線の地下化や看板規制を打ち出してきました。たとえば京都市。まだまだ一部ですが、電線を地下化した同志社大学辺りを通ると、へぇ〜この街はこんなに綺麗だったのか!と驚くばかり。

さて、店先に洒落た細工の看板をつけるのはオーストリアの定番みたいで、旧市街をブラブラするとお店それぞれに特徴のあるものを見かけます。先日ブラウエガンスの看板については紹介した通りです。

ブラウエガンスで既に紹介した写真。

ブラウエガンスで既に紹介した写真。

ところで、27年前の写真と比べてみると、ブラウエガンスの西隣のルイ・ヴィトンの看板がない。よく見ると、「RUPPE」という店がルイ・ヴィトンになったらしい。店先の鉄細工はそのままで、細工の中の文字部分だけを変更している様子。

「RUPPE」という店の看板の飾り金具にご注意

「RUPPE」という店の看板の飾り金具にご注意。撮影は1988/6/4です。プリント拡大のため荒れているのはご勘弁。 

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もう1枚、昔の写真を見てみましょう。1988年6月4日に私がゲトライゼガッセを撮影したものですが、今と比べると看板の数が多いようです。ということはお店がなくなり看板が消えたということでしょう。

撮影は1988/6/4

撮影は1988/6/4

そういえば、昔ダウンの枕を購入したお店がなくなっていました(ご近所の手袋屋さんに確認)。昔立ち寄った百貨店も消えていました。宝石屋さんも減ったような気がします。ホテルやカフェは一部新陳代謝しながらも流行っていますが、業種によっては厳しいものがあるみたい。時は流れ、お客の嗜好は変わり・・・というわけでしょうが、ちょっと寂しく感じます。

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オーストリアで最近増えたのは銀行と云われています。それもプライベートなものみたい。スイスの匿名性が消えつつある現在、隣国のオーストリアが顧客対応に回っているのかもしれません(勝手な推測です)。

おまけ。ザルツブルクの目抜き通りゲトライゼガッセにもマクドナルドがあります。その看板は下の通り。荘厳な装飾飾りの中にMの文字が埋め込まれており、見事に他の看板同様に景観に溶け込んでいます。味が粋かどうかは知りませんが、看板は粋なマクドナルドでした。

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