ワインの温度

一泉庵

恥ずかしながら、ワインの温度に今まで無頓着でした。一昨日、あるワインを開栓したのですが、苦みと渋みが強くて美味しくありません。あるレストランで美味しいのを確認済みだったワインで、セラーに寝かせていたのになんで?…


おかしい。何かおかしい。拙宅の保存がダメだったのか。それともブショネに当たったのか。いや、それほど高くないワインですからブショネを疑うのも変です。では、いったいなぜ?

先日も高価なワインがもうひとつだったこともあり、あれこれ夫婦で考えていて、ふと気づいたことがありました。温度です。10年ほど前にパリで手に入れたワイン温度計を取り出して計ってみると、なんと11度を切っているではありませんか。赤ワインにしては冷えすぎです。室温にしばらくさらして温度を上げ、それで飲んでみると、苦みや渋みが消えています。なんとまぁ、温度の違いでワインをだいなしにしていたんですね。

今までワインに散財してきましたが、温度管理も満足にできないレベルの飲み手だったとは…。恥ずかしい。