地方自治体では自民も抵抗

.opinion

大分県中津市の「たんぽぽ農園」から今夏の梨の申込み用紙が届きました。友人からいただいた時とっても美味だったので、それ以来毎年お願いするようにしている生産者です。
そのお便りに、中津市議会で戦争法案の制定見送りを求める意見書が議会で可決との話が載っていました。革新系会派の提案に保守系最大会派も賛同した結果らしい。素晴らしい! 国の動きや思惑とは違う動きが地方自治体で出ている実例です。(7/10午後 追記あり)

・・・

nakatsugikai15

「今国会における「国際平和支援法案」と「平和安全法制整備法案」の見送りを求める 意見書」と題する意見書がそれです。中津市サイトでは現在のところ内容が載っていないようですが、大塚正敏 中津市議のサイトからダウンロードできます

今国会に上程されている戦争法案に対して、従来から「集団的自衛権の行 使や他国軍の武力行使との一体化を憲法違反」としてきたとし、「国民への説明及び国民的議論も不十分であり、慎重審議が必要な ため、今国会における2法案の制定については見送りを求めるものである。」と結んでいます。

自民党等の最大会派が賛同したのが、反対ではなく「見送り」という点ではないでしょうか。反対ではないとダメだという偏狭な駆け引きにならなかったのは議員らの腕が立ったせいでしょう。私は集団自衛権の行使を目論む戦争法案に反対ですけど、とりあえず「見送り」ということであれば全国の自治体などでも通りが良いのではないでしょうか。

ところで、中津市の市長の経歴が面白い。地元出身で東大法学部卒、銀行勤務から一転して防衛庁に入り、キャリアを重ねて中津市市長になったという人です。防衛畑の元官僚市長が率いる自治体で、戦争法案の見送り意見書が可決されているという事実に興味深いものを私は感じます。

週刊金曜日1047号によると、6/20の晩7時のNHKニュースでは246議会から国会へ意見書が寄せられている(反対181、慎重53)と報じたのに、現場取材としては賛成自治体(金沢)と慎重自治体(滑川)の2つを紹介したのみで、反対自治体は一切なかったとのこと。流石、NHK!何が何でもアベノチェンネルの立場でいくつもりみたい(皮肉です、念のため)。

地方自治体だけでなく、自民党の中からも山崎氏、亀井氏、野坂氏、青木氏、村上氏ほか歴代幹部たちが戦争法案に反対の声を上げていますが、そんな声はNHKには登場しません。NHKがブーシットな大本営放送であると考えるなら、作為的にブロックしているのでしょう。ひどいもんだ。NHKしかニュースを見ない人は確実に洗脳されますね、きっと。