リーデルの紙箱

.EcoStyle

今朝、連れ合いがワイングラスの紙箱を片づけていて、「これ見て、なんて合理的な作りなの。さすがやね」とのこと。リーデルの紙箱のことでした。…


リーデルといえば、オーストリアのワイングラスメーカー(製造はドイツなど)。昨年あるワインショップの安売りで手に入れたリーデルのワイングラス4つ。そのグラスが入っていた箱が合理的に作られているというわけです。

まず、箱の内部に4つのグラスが入る仕切りがあります。普通は外箱と別建てにして組み込んでいるのが普通ではないでしょうか。ところが、リーデル箱は違いました。中の間仕切りが外部の箱と一体化しているのです。ダンボール箱回収に出すために箱を分解していた連れ合いがそのことに気づき驚いたのは、そのことでした。

そこで、私自身できちんと分解してみました。すると、間仕切りも外箱も1枚のダンボール紙を巧妙にカットしたものになっています。こりゃ、よ〜考えてるなぁ、と感心することしきり。これはまさしくエコ的な箱作りといえましょう。

紙をバラバラにしても同じ紙量ではないか。資源的にメリットがあるわけではないと考える向きもあるかもしれませんが、それは違います。1枚板紙のカットで箱ができるのなら、まず排紙は出ません。でも、カットする紙の枚数や工程が増えるほど、その管理の手間は増え、無駄な排紙が増えてくる可能性が高くなります(丁寧にやれば減らせるが、その管理と検査は大変)。また、後でリサイクルに回す時でも、ごみは出ませんね。無駄のない設計こそ、エコ的モノ作り。さすが、ドイツ文化圏の仕事です。

たかが箱。でも、モノを合理的に用いる発想というか、思想がここに込められています。見えないところにあるエコ的発想を見つけ、何かハッピーな気分です。