ポデーレ・ヴァルディボッテ その2

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世界でいちばん贅沢なトスカーナの休日 (Seishun Style Book)昨日のTV放送をご覧になりましたか?

さとう珠緒さんのフィレンツェ訪問に登場したポデーレ・ヴァルディボッテ。オーナーの映りに神田正輝さんが「本当の笑顔」とコメントしたのは当たっています。いつもならリッチでポッシュな宿を紹介する番組なのに、なにゆえポデーレを紹介したのか、そっちの方に関心がありますが、値段に関係なく良い宿は良い宿。ホンマに良い宿であることは泊まったことにある者ならわかりますが、TVでもその雰囲気は十分に伝えていました。「旅サラダ」の取材チーム、おそるべし。

フィレンツェから車で約30分の郊外にある ポデーレ・ヴァルディボッテ。私たち夫婦がこの宿のことを知ったのは、石川みゆきさんがお書きになった「世界でいちばん贅沢なトスカーナの休日」(青春出版社 2006)の中で紹介されていたから、でした。

その本には、イタリアではアグリツーリスモと称して農家民宿のようなものを行っていること、民宿みたいなものだから宿泊キャパも少なく 落ち着いてゆっくりできること、うまくいけばイタリア郊外の農業体験も可能・・・とありました。紹介されていた宿の中から、フィレンツェに近いものがあったので宿泊したのが昨年9月。

この宿は自宅の一部を客室に改造した、日本でいうところの民宿タイプで、トイレ・シャワーも備えられていますので普通のホテルに何ら遜色なし。基本はB&Bなのですが、都合がつけば、料理教室と題してオーナーといっしょに夕食や昼食を作って食べることもできますので、私たちも夕食をそれにしました。この料理教室が面白い。

まず材料集めで、ポデーレの畑へオーナー夫人のヘレンさんといっしょに出向き、畑で野菜や果物を選び収穫します。TVでもあったように無農薬栽培の畑で雑草いっぱい、どこまで畑でどこからそうでないのかも曖昧な場所をあちこち動き回りながらの作業でした。野菜や果物の色合いやナリも食欲をそそりますので、もう食事が始まったようなものかもしれません。

家に持ち帰った収穫物を区分けし調理の始まり。別に用意したお肉や豆類を使いながら、今晩の献立に合わせてあれこれ作業が始まります。私たちが泊まった時にはちょうどもう1組日本人のカップルがいらしたのでその方々もいっしょに総勢5人のキッチンでした。

洗って切って茹でて焼いての2時間あまりの調理の後、外も日暮れてきたころ、夕食前なのにオーナーのジャンカルロさんがスプマンテをキッチンに持ち込んでそこで乾杯。いったいどの時点から夕食なのかわからない。そのアバウトさがイタリアらしいといえばそうなのでしょうか。

そして楽しい夕食は続いていく・・・そんな雰囲気が今回のTVでも垣間見えていました。ポデーレ・ヴァルディボッテ、ホンマに良い宿です。心から寛げます。フィレンツェに行かれる時は是非どうぞ。