日航123便と日本経済の闇

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2023年12月にステージ4のがん告知を受け、自らの死までの時間が長くないことを自覚した森永卓郎さん、覚悟を決めて書いた本は「書いてはいけない〜日本経済墜落の真相〜」です。前著がスゴイ本だったので、次はどんな話かと思ったら、日航123便墜落の件。そこから展開される話に心底驚くと共に、深く納得しました。

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森永さんの前著「ザイム真理教〜それは信者8000万人の巨大カルト〜」は、財務省が日本経済をダメにした経緯を明らかにしたスゴイ本ですが、これを書いた森永さんは「これで自分の役割は終わった」と考えて、ひっそりと穏やかに生きていこうと思ったそうです。ところが・・・。

書いてはいけない〜日本経済墜落の真相〜 (森永卓郎著、発行:三五館シンシャ、発売:フォレスト出版)

日本のマスコミ関係者の中でタブーだった「ジャニーズの性加害」問題が、英国BBCによるドキュメンタリー番組の放送、被害者の記者会見、被害者の会の結成などによって解決方向へ動き出したのを見て、森永さんは日本のマスコミ界のもう1つのタブー「日本航空123便の墜落事件」の真相を明らかにすることを決意しました。

実は「日航123便」については本サイトでも9年前に、「跳弾あるいは流れ弾 そしてJAL123便」 (2015年8月12日)、「JAL123機の尾翼」(2015年8月14日)として取り上げています。こちら、「相模湾で公試をしていた海上自衛艦の標的機かミサイルが日航123便の尾翼に当たったために、その後123便は迷走して御巣鷹山に墜落。日本政府は自衛隊が引き起こした事故であることを隠すために圧力隔壁破断説を主張している。」と考えていました。

2023年8月には、日航123便についての青山透子氏の本「日航123便 墜落の新事実」「日航123便墜落 疑惑のはじまり」「日航123便墜落事件 JAL裁判」も読みました。でも、「第4エンジンだけが主翼から外れて粉々だった」「墜落現場の遺物から航空燃料には含まれないベンゼン検出」などを理解できず、結論はペンディング。しかし、今回、森永さんの「書いてはいけない・・・」を読んで、ようやく理解できました。

森永さん曰く、

海上自衛隊の訓練中、(何らかの手違いで)日航123便の尾翼に標的機かミサイルが当たり尾翼を破壊してしまった。それでも日航123便は何とか航行を続けたが、米軍の横田基地には着陸できず、追尾してきた(自衛隊の)ファントム2機のミサイル攻撃で第4エンジンを破壊されて御巣鷹山に墜落。通信を傍受していた米軍の輸送機が夕暮れ時点で墜落現場を特定し、米軍の救難ヘリによる救助が始まりそうになったが、日本側の要請で米軍は引き上げ。翌朝に地元の消防団が現場に入り、墜落現場から山肌を滑り落ちた残骸の中で生存者4名を発見。墜落現場はガソリンとタールを混ぜたような強い異臭がして乗客達は異様な黒焦げ状態だったという。上野村が保管していた墜落現場の遺物を青山透子さんが科学分析してもらった所、航空燃料には含まれないベンゼンが検出された。

とのこと。

海上自衛隊が訓練中に手違いで民間機の尾翼を破壊してしまったのは大問題ですが、その事実を隠すために、民間機にミサイル攻撃をして墜落させたのなら、意図的な大量殺人。墜落現場の証拠を隠滅するために火炎放射器のようなもので特殊部隊が現場を焼き払ったのなら尚更です。

日本政府はマスコミを使って「修理ミスで圧力隔壁が破断して尾翼が吹き飛んだ」という嘘を国民に吹き込みましたので、この説を信じている国民が殆どでしょう。でも、米国の首脳部は日本の自衛隊による尾翼の破壊とミサイル攻撃による大量殺人を知っています。

それをバラされたくない日本政府は、日航123便の墜落事件の41日後のプラザ合意、急激な円高、1年後の日米半導体協定など、日本経済の転落につながる要求を全て呑むしかなかった、というのが、森永さんの見解となっています。

この推測がどこまで真実なのか私にはわかりません。でも、尾翼の破壊は内部からは起こり得ないという専門的見解からしても外力による破壊だと考えるのが妥当ですし、ボイスレコーダーやフライトレコーダーが公開されないこと、遺族からの開示要求さえ拒否されていることも「開示したらマズイことが分かってしまうから」と考えられます。

また、520人が死亡した大事故なのに、日航もボーイング社も誰1人業務上過失致死罪で起訴されていません。夕暮れ時点で米軍の輸送機が墜落現場を特定して連絡しているのに、日本政府が1晩中墜落地点不明とかで誤魔化して翌朝まで時間稼ぎをしたことも奇妙です。

墜落事件のわずか2年後の 1987年に日本政府がボーイング社から747-400型政府専用機2機を買うと閣議決定したことも、裏読みすると圧力隔壁破断説で泥を被せたボーイング社へのお詫び金だったのかもしれません(運用開始は1991年)。それら不審点を並べてみると、日航123便墜落事件にはとんでもない真実が隠されているのではないかと考えざるを得ません。

森永さんが死を前にして書き上げた本を読みながら、墜落事件後の39年間、日本政府が対米隷属を続けてきた理由の一端を理解できた思いがします。何があったのか、今からでも真実を明らかにすることが日本再生にとって大事なことだと森永さんは主張していますが、その通りだと思う次第です。<IZ>