井戸ポンプのパッキン取替から考えたこと

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ここ数週間びわ湖の周りではほとんど雨が降りませんでした。九州や沖縄では大雨だというのにアンバランスな状況です。そのびわ湖でも昨日から恵みの雨でほっと一息。その日照りが続く中、地下タンクに貯めた水を庭の水撒きに使っていたところ、手押しの井戸ポンプの調子が良くありません。調べてみると内部のパッキンが破れ、吐出水が溜まらなくなっていました。あれこれ考えゴムパッキンを自作し、やっと気持ち良く動かせるようにしたら雨が降り出すとは何か複雑な気分。

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自宅仕様などで記しているように、拙宅では建築当初より庭の撒き水やトイレの水洗水に雨水を活用しています。貯めている場所は3箇所。地上タンクは250リットルの天水尊と100リットルのレインフォレスト、これらは雨樋から直接貯めます。もう1つのタンクは建築時に埋設した1000リットルの地下タンク。こちらは雨樋からの雨水とお風呂の残り湯を引き込んでいます。

明らかに前者の地上タンクは雨が降らないとどうしようもありません。一方、地下タンクの水はお風呂の残り湯もいっしょに貯めるので、入浴さえできれば水洗水の確保は何とかできます。おまけにその貯留分を汲み上げれば降水がない夏季でも水撒きできます。だいいち飲料水をトイレの水洗に使うなどという行為はあまりに贅沢あるいは資源の無駄使いで、水がふんだんに使えていた時代の発想にしか過ぎません。

そういうわけで地下タンクの上部に手押しの井戸ポンプを取り付けたのですが、その調子が昨年あたりから変になってきました。初めはピストンのダイヤフラムがへたってきたのかと考え交換しましたが、それでももう1つ。具体的には吐き出す水がうまくポンプ内に貯められないのです。でも、呼び水を数杯使えば何とかできるので放置していました。

今年になって使おうとすると柄杓二杯程度の呼び水では水が揚げられません。こりゃおかしいなとポンプの台座から分解してみると水を溜める部分のパッキンが劣化して一部破れているではないですか。これでは水が溜まらないわけだ(納得)。設置後24年ですから、まぁよく働いてきたといえるでしょう(感謝)。

このパッキン取替について製造元の川本ポンプに交換品やスペックについてメールで問い合わせても音沙汰なし(個人相手だからでしょうか)。仕方ないのでゴム板を購入して適当に自作し、取り替えました。これでとりあえず機能回復(のはず)です。

さて、パッキン取替しながら、今後の降水についてあれこれ考えてみました。ここ最近線状降水帯が発生し豪雨が起こる場所とそうでない場所の落差が極端になっています。気圧配置や地形などが大きな原因なのでしょうが、従来のリスク管理を見直さないとヤバそうです。

降雨が少なかった地域まで豪雨が発生するようになったという現実は、今までよく雨が降っていた地域はどうなるのか。ひょっとすると過去に雨が多い場所が来年は全く降らない場所になるのかも・・・。降り方だけではなく雨の降る場所も変わってくるということ。杞憂でしょうか。

ならば大雨が降ることを想定した対策だけではなく、ほとんど雨が降らない未来をも考慮に入れておかねばなりません。大雨と渇水がこの国に同時に襲ってくると対策は二重になります。今大雨で困っている地域ではそんなバカなと思うかもしれませんが、雨水利用や風呂の残り湯などの水の再利用はもっと重視されるべきだと考える次第です。