今年は家で香箱

.Travel & Taste

例年は加賀や金沢でズワイ蟹を食するというのが恒例ですが、今年は日程がつかず。そんな中、先週金曜日京都錦市場の馴染みの魚屋さんの店頭でハシリのコッペを発見。ということで、今年は家で香箱にして堪能しました。季節の味というか、旬なものを食べると季節の繰り返しという時間の流れの中で生きていることを感じます。

・・・

コッペ(ガニ)とはズワイ蟹の雌。場所によってセコ(ガニ)ということもあります。金沢などでは中身をバラして宝石箱のように綺麗にレイアウトしたものを香箱といいますが、これは言い得て妙というべきところ。

蘊蓄は別として、見かけの美しさだけでなく肝心の味も云うことなし。一度食べた人ならまた次もコレが欲しいというのではないでしょうか。

九谷青手皿の上の香箱 乙女寿司にて(2016年秋)

かくいう私はもともと蟹がそれほど好物ではありませんでした。おまけにコッペはサイズが小さく、身も少なそうだし、ホンマに美味しいのかなと半信半疑。

でも、14年前に金沢の乙女寿司で異次元の味わいを堪能し、それ以降この時期になると加賀や金沢へ出かけたり、自宅でも食べたりしてきました。本サイトでも折に触れ紹介してきた通り。たとえば、秋の旬を楽しむ (2018年)カニ三昧(2010年) 等々。

新潟から山陰まで日本海側のズワイ蟹解禁は先週6日。港直近はその日の晩から、関西の魚屋さんでも7日の店頭には並びます。ちょうど8日に京都の錦市場を歩いていたら、馴染みのお店の店頭に発見。あぁそうだ、今年も蟹の季節がやってきたと改めて知りました。

蟹はルートがヤヤコシイので信用できるお店に限りますが、ハシリ(出始め)のモノは冷凍品が混じることもまずないから狙い目といえば狙い目。

早速2匹買って自宅で調理。お腹を割ると中から真っ赤なウチコ。こりゃ当たりだと喜びながら、麺棒で足の身を押し出します。でも早く食べたい一心でレイアウトが適当なのはご勘弁。味が一番です(弁解)。

蟹にはムルソーかモンラッシュ系なので、自宅にあったPuligny montrachetのハーフ(オリヴィエ・ルフレーブ  2016)を合わせました。ワインの方が蟹よりも高いのは愛敬です(自爆)。ちなみに、日本酒もいいのですが糖質制限な拙宅では在庫なし。

レイアウトがまずいのは私の腕の問題でご勘弁。

実は、同じワインを2週間前某所で飲んで美味しかったので自宅に数本キープしていたところ。ナッティなワインと蟹は実によく合います。ちなみに、写真下側のソトコは日本酢ではなくバルサミコ酢で食べましたが、これならワインとバッティングせず(ラッキー)。

余談ですが、オリヴィエ・ルフレーブのワインといえば、同銘柄の2005年をパリのランブロワジーで楽しみました。最近キムタクさん出演のドラマでこのレストランが登場したらしく、本サイトへ検索でやってくる人そこそこ多し。