フッ素と斑状歯

Water

  友人からの電話で、東京都某区では虫歯予防と称して小学生に対してフッ素塗布を行っていることがわかりました。未だにこんなことを実施しているとは驚きましたが、兵庫県の宝塚や西宮での斑状歯事件を知らないのでしょうか。

 一般論からいえば、フッ素が斑状歯の原因になることは定説です。しかし、厄介なことに、一定の濃度までであれば虫歯予防にも繋がるとの疫学調査により、米国の水道の一部では今でも水道水へのフッ素添加を行っているのも事実です。この虫歯予防の話だけを取り上げてのフッ素塗布なんでしょうが、そのためには水道水のフッ素濃度、食品からのフッ素摂取など事前に検討しておくべきことは多々あります。

 また、対象者に対しては、フッ素の使用に伴う危険性についてきちんと情報公開し、使用者や保護者の了解をとるべきだと考えます。イヤな人にはフッ素塗布をしないというのでよいのではないでしょうか。常識的に考えても虫歯の原因にはいろいろあり、食生活上の注意、歯磨きの励行をまず第一に考えるべきであって、フッ素だけで防止しようとするのは化学物質依存の思考方法ではないでしょうか。それをすべての人に押し付けるのは、やはり問題だと思います。これで喜ぶのは、フッ素業者とその利権に繋がる行政機関だけかな。東京都の猛省を促したいですね。