書けなかったこと書かなかったこと

Water

『あぶない水道水』は、水道サービスの今後を考える叩き台として、有田が暖めてきた考えを展開したものです。死ぬまでに書ければよいと思っていました。水道を取り巻く問題点を水源から蛇口まで整理して洗い出した書物としては他に類書がないものと自負していますが、少し未整理な点もあり、それはそれとしてお許し下さい。

本書の中で書いていない水トピックスとしては料金問題があります。言い訳から云えば、水量水質の問題から観点がずれるのを嫌い、書き込み項目から除外したのですが、ゼニコの問題から「水道水の危うさ」を追及するのも大切であることは重々理解しているつもりです。もし『あぶない水道水2』を書く機会がありそうだったら、是非書いてみたいものです。
 また、行政機関の責任をきつく追及したり、その信頼性を全く評価していないと思われる向きもあるかと思います。水道当局の職員の中には個人としては優れた人が多いのも事実ですが、組織としての水道行政機関は泥沼状態へまっしぐらというのが筆者の感想です。そこら辺をもう少し明確にすべきだったかもしれませんが、元水道当局に籍を置いていた分、少し甘くなっています。いろいろとゴシップネタになるような話を書くのも可能でしたが、本題への理解が損なわれるのを鑑み、止めましたが、これは結果的に正解でした。