Piazza Duomo

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Exif_JPEG_PICTUREイタリアのピエモンテ、アルバの町のど真ん中にあるレストラン、Piazza Duomo。昨年末のミシュランで3つ☆になったそうな。迂闊にも知りませんでした。いずれ昇格するだろうとは思っていたものの、先日カッチャトーリの永田シェフから伺い、その早さに少々びっくり。少し前の記憶を辿りながら、私たち夫婦が訪れた時の食事内容を振り返ってみましょう。

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訪れたのは2011年8月30日。アルバで選んだレストランの1つがPiazza Duomoでした。ミラノから列車とバスを乗り継いで約2時間、トリノからでも1時間半はかかりますから目的がないとなかなか辿り着けません。

当時のお店のHPには予約フォームがなく、電話予約しか方法がありませんでした。おまけに期日がちょうど夏休み明けに当たり、どげんしよかね〜と困っていたら、アルバ観光協会経由で予約できることを発見。そこ経由で席をとることができました(現在はHPから英語で予約可能)。

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アルバの中心、ドゥモ(教会)のある広場の一角の建物の2Fが目標のお店です。イタリアの地方レストランのお決まりで、民家の入り口のようなインターフォンで予約の旨を伝え、ゲートロックを解除してもらって中へ入るというのが通過儀礼。最初はコレがわからず、別の店ではウロウロしてしまいました(苦笑)。

中に入ると、こじんまりした佇まいにピンク色の壁や天井に大胆な花などの絵が飛び込んできます。上の写真はレストランのHPにあったものを引っ張ってきましたが、画家に描かせた内装が派手でうるさいかもと連れ合いは考えていたようですが、席についてみると、周囲の壁や景色の色合いと妙に馴染みます。むしろ、一期一会のディナーを客の記憶に定着させる演出の1つと考えれば、お店の意図も明確になってくるというものでしょう。以下、写真がマズイのはご勘弁。酔拳ならぬ酔写の修行が足りません。

さて、席につき、泡を飲みながらメニューを選択。メニューを眺めてもチンプンカンプンのところをフロアの人が丁寧に教えてくれて助かりました。で、何にするのか、セットメニューは品数が多そうなのでアラカルトで注文。しばし寛いでいると、テーブルの上に次々にお皿が登場してきました。まずここでびっくり。

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フランス料理でいえばアミューズみたいなのですが、イタリアではアンティパスト。フロアが云うにはテーブルいっぱいになりますからご注意下さいとのこと。いったい何品出てくるんだ、注文もしていないのに代金はどうなるのって心配になる位です。そういう緊張感がなかなか愉しい(笑)。

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そういえば、シェフは「エルブリ(エルブジ)」経験者でもあるので、前菜には小さなお皿をたくさん出す方式を採用しているのかもしれません。それぞれが趣向を凝らしていますし、味もなかなか。見て良し食べて良しで、日本の懐石料理の雰囲気もあり…と思っていると、エンリコさんは日本でも修行していたことを後で知り、さもありなんと思った次第。

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前菜だけでおなかいっぱいになりそうなのを注意しながら、いよいよプリモ(第一菜)へ。

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連れ合いは鯛のカルパッチョ。まるでお花畑なレイアウトにしばし眺めてしまいます。鯛の味も申し分なく、見た目、食感、味どれをとってもマル。どこかで観た景色だなぁと記憶を辿ると、ミシェル・ブラのサラダの雰囲気ですね(私は写真でしか見たことがありませんが)。いっしょにサーブしてもらった白ワイン、ランゲのNAS-CETTAはピッタリでした。

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私の方は、Veal “Tonnato…non tonnato”。謎かけのような名前で出てきたのは、マグロの赤身のような見栄えの、でも食べてみるとたしかにお肉。それもきわめて柔らかくジューシー。ピエモンテの伝統料理の仔牛なんですが、牛タンのようでもありマグロのようでもありで、ホンマは何だったんだろうと今でもわかりません(笑)。

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次のパスタはまず「Cacio e pepe」。これもまたイタリア伝統料理で、ペコリーノチーズと胡椒で和えたパスタですが、なかなかの風味です。もう1つは冷製のタリオリーニ。野菜の味も上品でなかなか繊細で美味でした。合わせたワインは la Colombe。

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美食は続き、最後のセグンド(第2菜)はお肉です。連れ合いは手長エビと緑野菜のフリット。
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私は乳のみブタと野菜の盛り合わせ。どちらも香ばしく揚げてあったり焼いてあり、ワインといっしょにペロリと平らげました。ワインは連れ合いはお薦めのバルバレスコ、私はバローロのCerequio。プリモからセグンドまで皿毎にお薦めワインをつけてもらいましたが、どちらもなかなかのもので1人70€のお値段は格安、ワイン好きにも文句なしのセレクションです。
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締めくくりのドルチェ(デザート)はお花畑のような果物盛りと、ヘーゼルナッツあれこれセットを選びました。おなかはいっぱいなのに、さすがにデザートは別腹。堪能しました。

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アソートで登場する小ドルチェもいっぱい。いつも思うんですが、全部食べようなんて了見を持ってヨーロッパの星つきレストランに臨むと大変です。食べたいものだけ選ぶというのがその手のお店での基本のようですが、出されたものは皆食べないともったいないと思う私なんかはまさに貧乏性。というか、食べ散らかすのは悪しき貴族趣味のような気がして憂鬱になるので、いつも死にそうになります(爆)。

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食事を終え、私たち夫婦は大満足。スターターの泡やワイン、それに食後の紅茶を入れて2人で327€(2011年8月)。イタリアゆえか、それともアルバが安いのか、どちらもあるのでしょうが、フランスのトップクラスに較べると半分以下の料金は金銭的な満足感も大。素晴らしい!

Piazza Duomoは2011年時点で2つ星でしたが、この雰囲気と味なら数年後には最高峰になるだろうねぇと思っていたら、2年も経たないうちに3つ星になってしまいました。さもありなん。バックにはピエモンテワインの大御所チェレット社がついていることもあり、今後どう伸びていくのか、いろいろなことを期待させます。是非また訪れたいレストランですわ。

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ところで、ドゥモのシェフ、エンリコ・クリッパさんと京都のカッチャトーリの永田シェフとは某フェアでいっしょに仕事をした仲であることは先日書いた通り。ということは、永田さんと面識のある人なら、エンリコシェフとのつながり指数は2。永田さんを知らない人でも私と面識があるなら、つながり指数は3です。今をときめく著名シェフに対して1人か2人を介してリンクしてしまうとは、世界はかくも狭し。

アルバへ行く機会があれば是非どうぞ。アルバへ行く機会がなくても、グルメな人なら無理矢理旅行プランを立てて行くだけの価値があるレストランです(きっぱり)。