埼玉プール事件:愚かな怠け者

プール事故

2日前、牧野書店のSさんから、神足さんのコラムに私のことが出ているよと連絡がありました。ああ、そうでした。神足裕司さんには2日の朝、氏の事件コラム執筆のための取材を受けていたのです。
さきほどやっと手に入れて読みましたが、今回の事件を神足流とでも云うべき切り口でスパッと、ホンマに小気味よく斬っていました。ご一読いただけたら幸いです。…
(SPA! 2006 8/15・22号 扶桑社)

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取材の時に大切なことは何か。そう問われたら、いかにして相手の引出しを開けるか、ではないかと私は答えます。ところがその日その日が〆切の新聞テレビはそんな悠長なことは云っていられません。前もってある程度の枠組みを定め、その中に事実らしきことや取材源のコトバをはめ込んでいく、そういう作業になりがちです。これでは最初の構成が間違うと大変なことになりますし、なかなか奥行きを出すのは難しい。

ところが、神足さんにお会いしてびっくりしました。実にうまい質問を繰り出され、こちらの数少ない引出しの中味を覗かれたような、いやいや、奥にあったモノまで引っ張り出されたという感じになってしまいました。勉強になりました。神足さんの技術は是非身につけたいと思った次第です。

さて、中味は是非お読みいただきたいのですが、神足さんは、

愚かな怠け者が子供を殺した…

と結んでいます。
この表現に私もしっくりきました。私流に変えさせてもらえるなら

愚かな怠け者たちが子供の命を奪った…

とさせて下さいませ。
この一言が今回の事件の責任の所在を指し示しています。その「愚かな怠け者たち」がいったい誰であるか、皆さんも一度考えていただきたい。決してプール監視員や請負会社だけの問題ではないのです。