埼玉プール事故:あぶないプールは2339!?

プール事故

今日10日付で文科省が全国の学校や公営プールの吸排水口の不備について緊急調査の最終まとめを発表しました。それによると、「吸水口のふたが固定されていないのが375施設、吸水管内に吸い込み防止金具がないのが1964施設で、不備のある施設は計2339施設に上ることが分かった。 
」(時事通信)とのこと。この中には問題なしとか深刻ではないとして運用継続しているプールもあることが各地の報道で明らかになっており、あぶない状況となっています。文科省はこれらプール名を明らかにしてほしい。そうでないと利用者は困惑してしまいます。…

(追記)迂闊でした。別項に後で書きますが、まだ公営プールの調査は上がってきておらず、最終まとめとは文科省の〆切の最終という意味だけだったようです。

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まず第一に重要なのは、緊急調査でわかった「「吸水口のふたが固定されていない375施設」は即刻停止し、フタを固定すること。重みで押さえているから大丈夫だとか、今までに自分のプールでは事故はないから大丈夫などいうのは理由になりません。もし続行するなら、事故は過失ではなく殺人と同じとなるから、です。
また、各地の新聞やテレビで問題のある学校名や施設名が発表されていますが、それだけでは全部を尽くせるかどうかわかりません。ここは文科省の責任において実名を明らかにしてほしいものです。強く期待します。

さて、今回の報告についてウソやマヤカシが横行していました。
まず、今年6月末時点で文科省は吸排水口の不備は全国で10数校としていました。でも、今回の不幸な事件を契機に緊急調査をしてみると、あらまぁ不思議。その100倍以上の不備が見つかったのです。どこから問題プールがわき出てきたのでしょうか? 3月末から7月末までの4ヶ月で排水口のボルトがはずれたんでしょうか? そんな、ばかな!

このこと自体がプール関係者の吸排水口に対する危険意識の欠落を証明しているのではないか、私はそう考えます。そんな状況では、喉元過ぎれば何とやらで、しばらくすれば事件の再発を生み出すことになるのでは?

もうひとつ。先のウソ報告だけでなく、緊急調査においても虚偽の報告をした自治体がありました。それらの責任はお咎めなしでしょうか?文科省がインチキ自治体を処分することはできないのでしょうが、自治体側が自ら襟を正すのは可能なはず。それとも、教育委員会やプール担当部局はウソをついても許される組織なんですか? 
もし虚偽の報告をした各自治体で、その仲間内のウソやマヤカシをかばうのなら、今後何度もウソ報告が出てくる素地を温存してしまいます。であれば、この手の集計は信用できません。どこかでウソ報告の関係者が処分された例があれば、是非私にもお教え下さいませ。