タイ その4 ホットタイ

.Travel & Taste

私にとって旅とは見知らぬ土地や人たちへの好奇心だったり、あるいは美味しいモノ探しです。とくに食べ物には目がない夫婦なので尚更です。
今回のタイでは食べたいものがいくつかありました。プーパッポンカリー、タイスキ、カオマンガイ、カオソーイ等々です。はたしてその成果は如何。

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ヨーロッパなら☆付レストランを物色したり、ローカルな批評誌の意見を参考にしたりするんですが、タイではどうか。ミシュランに相当するものはなさそうだし、タイの食べログみたいなものも知りません。となると残るはトリップアドバイザー。覗いてみると、有名処は散々な評価が目立ちます。値段が高い、質と価格のバランスが悪い、サービスが劣悪等々というわけです。

ホンマかな~と思っていましたが、当たらずとも遠からず。タイでは食材が安いし、屋台食も一般的。そこそこのお金を出せば、町場のレストランでもかなりのものが食べられます。そんな状況の中で食事に大枚を張る人は何を求めているのか。高級店なら高級店なりのサービスであったり、忘れがたい味や得難い経験をさせてくれるようなものでないとお金の価値がありません。やはり、タイの高級店というのは富裕層や外国人相手の商売となっているようです。

次に現地に住む日本人らが紹介するレストラン案内をいくつか見てみました。これもガイドブックまがいの店ばかりで新進のお店は見つかりません。だいいち料理に対するコメントが表面的でもの足りません。タイ料理ってそんなものなんでしょうかね?

さて、プーパッポンカリーなら小泉某などが行ったとかいう某店や世界展開する超有名店などがありますが、私の趣味ではありません。他にないかと探していて候補に残ったのが「バーン・カニタ」。

駐妻さんらにも人気のレストランですが、化学調味料を使わないという売り文句に私は心惹かれました。そうでなくちゃアカンもんな。予約して訪れると半分以上は日本人! 現地にいる駐在員風グループもいれば、私たちみたいな観光客カップルもいます。値段からすればやはりそういうことになるんでしょうね、きっと。

問題のプーパッポンカリーはこちらです。蟹をカレー炒めにして卵でとじるという料理なんですが、卵でフワフワしたカレー味がなんともいえず美味いっ。皆が食べたがるのも宜なるかな、ですな。ここのトムヤンクンはそこそこホットでしたが、カニカレーの方はマイルドに感じたのは味を調整しているからなのでしょうか。

カニやエビは淡水のものを食してきたタイですから、海水系のカニは高級食材です。タイ産やビルマ産などあるようですが、相場の関係なのか街場のお店では結構な値段がします。カニタでは900バーツでしたし、後で紹介するローカルな「トンカーオ」でも500バーツ近い値がついていました。10倍して値を円にして考慮すれば、日本でカニを食べるのと同じくらいです。まぁそれだけ払う価値はありますよ!


タイスキはどうか。
タイスキとはタイのスキヤキという意味のようですが、牛肉のすき焼きとは異なりナベ炊きです。魚肉だんご(ルークチン)と野菜を入れたナベが発展し、いつのまにか何でも入れるナベとなっているようです。

タイスキではMK、コカ、テキサスなどが有名どころ。もとは庶民的な鍋物屋さんだったのが、外国人相手にも商売しようということで人気を馳せたのがコカ、それに追いつけと金ナベを使ったのがMKゴールドとのこと。私が選んだのはコカです。

私たちが訪れた時は毎日夕方がどしゃ降りでしたが、コカのサイヤム店はBTSからすぐですから楽です。1Fに入るとコカスキなら2階ですと云われ、階上へ。1Fは鉄板焼きのお店みたい(コカグループ)。

2Fはたしかにコカスキを楽しむお客さんでそれなりに賑わっていました。日本人のグループもいれば、ローカルなカップルもありというバラエティは、値段がさほど高くないことの反映でしょうか。

ナベはダブルを注文。お出汁が2つ楽しめます。生野菜をナベに入れていっぱい食べられるというのはなかなか得難いもので、ヘルシーといえばヘルシー。でも味はホットです(苦笑)。いろいろ食べてみると、ホットなお出汁の方が美味しく感じられたのはお国柄のせいもありそうです。


2人でお腹いっぱい食べても1000バーツ前後(アルコール別)。これでもタイのローカルな人には高いかもしれません。とりあえずお腹いっぱいになりたい時とか、大勢でワイワイやりたい時にはいいでしょうが、エッジの効いた味わいとか美食とはちょっと別ですのでご注意を。

云うまでもないことですが、本場タイ料理はかなりホット(辛い)。気候のせいで辛いものが体に合うというのでしょうが、辛いもの好きの私でも3日もすると胃腸が荒れてきました(爆笑)。慣れないと危険です。スープに沈んでいた青唐を食べたせいもあるのでしょう。でも辛いものを控えると治ったので、やはりほどほどにした方が良いのかも。