ウソの説明 細野環境相

.opinion 3.11

細野と書いてウソノと読むのか、デタラメを繰り返す細野環境相。
民主党のウソはあまたあれど、原発再稼働に関するウソやゴマカシについてはあまり問題にならないので、ここで指摘しておきましょう。(お詫び:初稿で引用ミスがありましたので訂正しました)

 

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5月19日、細野環境相は大阪市で開かれた関西広域連合の会合に出席し、関電大飯原発の再稼働に向けて理解を求めました。そこで細野大臣曰く、「野田首相と関係閣僚による会合で、大飯原発の安全確認を行い、東京電力福島第一原発事故と同程度の津波があっても対策は十分取れている」と説明しました。大飯原発は安全だという民主党政権の判断根拠が、いわゆる「4大臣会合」というわけです。

それに対し近畿圏の知事市長らから科学的判断の根拠を示せと詰め寄られても、納得できるものを一切示し得ませんでした。

この会合の模様をたまたま某テレビで見ていると、和歌山県知事や京都府知事が(脱原発ではないのですが)まっとうな主張をして再稼働を批判していました。原発の安全性を審査できるのは政治家や行政庁ではない、というのがその批判根拠です。つまり、細野大臣は法令違反で原発再稼働をしようと自治体に迫っているというわけです。

どういうことか。
国の法律では、原子力施設の安全確保のため原子力安全委員会を設け、その安全審査を行うことになっています。ここの点を「4大臣」決定は全く無視しているのです。

原子力委員会及び原子力安全委員会設置法の第13条は、「原子力委員会(以下この章において「委員会」という。)は、次の各号に掲げる事項について企画し、審議し、及び決定する」となっています。(所掌事務)

   第三章 原子力安全委員会

(所掌事務)
第十三条  原子力安全委員会(以下この章において「委員会」という。)は、次の各号に掲げる事項について企画し、審議し、及び決定する。
一  原子力利用に関する政策のうち、安全の確保のための規制に関する政策に関すること。
二  核燃料物質及び原子炉に関する規制のうち、安全の確保のための規制に関すること。
三  原子力利用に伴う障害防止の基本に関すること。
四  放射性降下物による障害の防止に関する対策の基本に関すること。
五  第一号から第三号までに掲げるもののほか、原子力利用に関する重要事項のうち、安全の確保のための規制に係るものに関すること。
2  委員会は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律 (昭和三十二年法律第百六十六号)第六十六条の二第一項 の規定により受けた申告について調査し、関係行政機関の長に対して必要な措置を講ずることを勧告することができる。

法律では、原子力関連施設の稼働について原子力安全委員会の審査・決定がなければなりません。要するに、行政庁や政治家が勝手に原子力施設の運用を決めてはなりません ということを法令で定めているわけ。一方で、安全委員会は大飯再稼働問題にはノータッチ。これでは判断も根拠も何もありません。(お詫び:初稿で第二条を引用していましたが、第13条の間違いでした。訂正しお詫び申し上げます)

(出典: 原子力安全委員会のHP)
大阪の会合でこれを指摘したのは和歌山県の仁坂知事でした。氏は経産省出身であるにもかかわらず、斑目某を戦犯とまで言い切った上で、政治家の暴走を止めるために安全委員会を設けてダブルチェックしているのだ、と細野大臣に厳しく問いかけていました(ホンマかいなという突っ込みはここでは横におきましょうか)。京都府知事も同様の法令違反を厳しく追及していましたが、多くのメディアはこの辺を暈かしてしまいました。

細野原発相は法律法令を知らなかったのか。だとしたら不勉強を恥じて出直しなさい。
いやいや理由はなんであれ突っ走ろうとしているのか。だとしたら国の法律法令を勝手に反古にしていることになり、原発再稼働以前に法治国家として実に危険な兆候です。

どっちにしたって私は原発の再稼働に反対なのですが、推進派自らが作った建前上のダブルチェックですら亡きモノにする民主党政権には得体の知れぬ恐ろしさを感じてしまいます。

もう一度云うよ。細野という字はウソノって読むのか、是非教えて欲しいものだ(怒)!!