新たなメデイア戦略始まる?

.opinion 3.11

昨晩、国営放送にて枝廣淳子さんの顔を見ました。国や東電をスポンサーにして生きてきたような人物がキャンドルナイトなんて語るのは、初夏の夜のブラックユーモアなのか。出てくる話には原発のゲもない。先の官邸懇談会のことまで考えると、どうやら新たなメディア戦略が始まっているようです。

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枝廣淳子氏がどういう人物なのか。まず、Wikipediaをあたってみましょう。

有限会社イーズ有限会社チェンジ・エージェントを共同設立し、各代表をつとめていたそうですが、それぞれの会社の事業をチェックすれば、彼女が誰を相手にしてどんなシゴトをしているのかわかります。

また、自民党の福田・麻生政権の時には「地球温暖化問題に関する懇談会」委員。おまけに、アル・ゴアに『不都合な真実』の翻訳者とくれば、原発推進・マヤカシの片棒担ぎだと断定してもよいと私なんかは思うのですが、あれがまともな本だと思っている人が多いところから考えると、やはり支配者の大衆戦略は上手くいっているのだなぁという証拠。

枝廣氏は311以降、急速に自然エネルギー推進の旗振りを始めましたが、その変わり身の早さには驚くほどです。というのも、彼女の事業の1つである「私の森.jp」が東電のスポンサードで運営されていましたし(週刊金曜日2011年5月13号)、311直後にそのサイトから彼女と東電環境部長影山嘉宏氏の対談が消されていることも指摘されていました。契約切れという説明ですが、晒していると何かマズイことでもあるのでしょうか。

枝廣淳子といえば、つい最近、官邸で自然エネルギーに関する「総理・有識者オープン懇談会」が行われています。その有識者の面々は、最近ソーラー発電の採用を喧しく言いだした孫正義さんと枝廣淳子(環境ジャーナリスト)、岡田武史(元サッカー日本代表監督)、小林武史(ap bank代表理事)、坂本龍一(ミュージシャン ビデオメッセージによる参加)に藤沢久美(シンクタンク・ソフィアバンク 副代表 司会)。

この面子をみて思い出したのがソトコト(木楽社)。この小さな出版社がどうして銀座のビルを買えるのか知りませんが、銀座の東電ショールーム跡地にカフェを開いたり、東電系列会社リビタのシェアプレイスをメディアを使って宣伝したり、雑誌「ソトコト」では地球温暖化二酸化炭素説の宣伝に注力してエコ?!な「オール電化」を推進してきました。

雑誌で稼ぐというより、東電の広告塔で稼いでいるのではないかと思わせるような会社ですし、資金源そのものが東電関係ではないかと噂されています。おまけに、この雑誌関係には環境保護の広告宣伝塔になりそうな人物がわんさか集っているのも厄介(坂本龍一とか野口健とかマラソンの高橋とか)。おそらく枝廣と坂本を繋ぐラインが仕掛け会社とソトコトとの関係も暗示しているのかもしれません。

先の官邸の懇談会にしても、いったい誰が仕掛けたのか最初はわかりませんでしたが、昨日のNHKをみて、おそらく仕掛け人は大手広告代理店だろうとの確信がわきました。

原発事故がなかなか終息しない状況の中、東電の賠償金が天文学的になりそうな気配が出てきた。お金の匂いに敏感な連中はそろそろ東電とは見切りをつける方がよいのか、そんなことも考え始めたのでしょうか。それとも、これを機会に新たな利権を確保しようというのか。ちょうど孫さんが数千億円以上のアドバルーンをあげたことだし、彼をうまく利用すればシゴトになると考え、メディアを通じて新たな蠢きを始めたのではないでしょうか。

NHKが御用メディアであることは今回の原発事故で鮮明になりましたし、その背後にいる連中の新たな戦略が自然エネルギー採用だとはとても思えません。コトバの端々の逃げやゴマカシ、ロジックの揺らぎや反転に注意しながら監視を続けていくことにしましょう。

(追記)当初、会社のリンク先にミスがありました。関係者の皆様にお詫び申し上げます。