ブリヤ・サヴァラン

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今年はチーズに嵌りました。新しい世界が開けたといった方がいいのかもしれません。その内の1つがブリヤ・サヴァラン。
ブリヤ・サヴァランといえば18世紀から19世紀の美食家。その名前をそのままつけただけあって、きわめて美味。でも、日本ではなかなかイイのが手に入らない。いくつか取り寄せてみましたが、フランスの味には遠く残念に思っていたら、年末になってフェルミエさんが輸入したロドルフ熟成のものを試してみると、仏の3つ☆レストランで出てくるものとほぼ同じ味! 暮れの大ヒットと相成りました。

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チーズのブリヤ・サヴァランは非熟性タイプと云われる分類に入ります。フェルミエさんの解説によると、

「1930年パリのチーズ商「アンリ・アンドルゥエ氏」によって命名されたこのチーズ。かの有名なフランスの美食家の名前にちなんで名づけられました。
さわやかな酸味と、とろける様ななめらかな口当たりは、大変食べやすくどなたにも好まれます。
レアチーズケーキを食べる感覚で、フルーツやソースを添えて、コーヒーや紅茶と一緒に楽しめます。軽くフルーティなワインやスパークリングワイン・シャンパンなどともおすすめです。」

とあります。(フェルミエのHPより引用)

ル・プレカトラン、ラムロワーズ、ランブロワジーという3つ☆レストランのデザートの前にいつも頼んでいたのがこれ。こんな美味しいのがあったのかと夫婦ともども堪能しました。

帰国して探してみると、いくつかのチーズ輸入屋さんにリストアップされていたので注文したところ、味がもう一つ。鮮度が問題なのか、それとも作り手の違いなのか、私にはわかりません。

日本であの美味しさを味わうのは無理かなと諦めかけていたところ、年末になってフェルミエさんが「フランス屈指の熟成士ロドルフ・ル・ムニエ氏」によるモノを出荷できるとのこと。早速注文してみたところ、当たりでした。3つ☆レストランで食べた、あの味。いやぁ、これはこれは凄いな。年の瀬それも暮れの暮れになって、こんなチーズが食べられるのはなんて幸せなことでしょう!。フェルミエさんに大感謝です。

ただ、ブリヤ・サヴァランとして販売されているものはいろいろあり、私も3つほど試しましたが、今回のロドルフ・ル・ムニエ氏によるチーズは全く別格別物のような味わいでした。私たち夫婦が自信を持って薦められるのは、このロドルフさんのブリヤ・サヴァランのみ。

美味礼讃 (上) (ワイド版岩波文庫 (258))ところで、本のブリヤ・サヴァランは、私の家づくりにも関係ありましたし、昨日のターキーについても面白い記述があるし、まだまだ話は続きます。

また、私のは白水社版(1963)の本ですが、現在、岩波書店からワイド文庫版で出版されています。お読みになりたい方はそちらをどうぞ。