寿命
2017/12/17
今年弟が57歳で逝去。人は何歳まで生きるのか。早死する人、百歳超えても生きている人、様々ですが、確実なことは誰しもいつかは死ぬ、ということ。改めてそんなことを考えさせられました。
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4つ違いの弟は子どもの頃からてんかん持ち。20代後半に脳腫瘍が見つかり、数度にわたる開頭手術。薬の影響なのか糖尿病を併発し、インスリンが手放せない状況になりました。其の後も狭心症や大腸癌などに罹り、本人曰く、まるで病気の百貨店でした。
一方で大学生のときアルバイトをしたコンビニの仕事が合性良く、こういう仕事がこれから伸びる等と考え、大手コンビニに入社。その読みが正しかったのは皆さんも御存じの通り。
世間ではブラック企業みたいな言い方がされる会社ですが、大病を繰り返しても辞めさせられなかったのは福利厚生がしっかりしている証拠。或いは創業期の社員だったこともあったのでしょうか、死ぬまで勤めることができたのは弟にとっては有り難かったに違いありません。
私は大学進学時に家から出たので、弟が小さい時の記憶だけしかありません。任せ切りだった父の介護疲れなのか、父の死の3年後に追うように亡くなってしまいました。安らかに眠って欲しいと心から願う次第です。
翻って私は今迄2度死にかけたことがあります。一度目は大学4年の春。寝ていた下宿で火災に遭い(下宿の隣の建物からの延焼)、あの時目が覚めるのが遅かったら今はありません。二度目は11年前、心筋梗塞一歩手前の狭心症。どちらも悪運強しで生き残りました。まだ死ぬなという啓示でしょう。
人がいつ死ぬかなんて運不運の要素大かりし。いつ寿命が尽きるかわからないといったところで、だからどうだ、どうする? というわけでもありません。
そんなこんなで山田風太郎さんの本を読み始めました。私もあと数ヶ月で62歳。本によると61歳で亡くなった人物にはマホメット、李白、空海、藤原道長、鴨長明、宮本武蔵、ヘーゲル、安藤広重、ミレー、トロツキー、溥儀、柴田錬三郎、川上宗薫などがいるらしい。生き方それぞれ死に方も人それぞれなのがなかなか面白い。