引き込み管は鉛だった!

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 現場に足を運ぶと、仮設水道を引こうとした工事屋さんが配管が繋がらないとこぼしていた。見てみると、止水栓から宅地内の引き込み管が鉛管!これでは、ポリエチレンのフレキ管がつながらないのも当然。


 20数年前の造成地だったこともあり、当時としては鉛管の使用は「当り前」のことだったのかもしれない。しかし、今は鉛の毒性が明確になり、水道当局では鉛管の敷設は行わないし、配管取り換えの対象にしているのだ。有田宅の場合、塩ビ鋼管の腐食や有害物質の溶出を嫌い、架橋ポリエチレン管の設置を予定しているが、入り口管が鉛では困り者だ。工務店に止水栓からの配管をポリエチレン管に取り換えもらうべく連絡を入れると、もっと面倒な話が出てきた。

  水道本管から止水栓までの管も鉛ではないかという疑いである。担当の大津市水道局に問い合わせてみると、本管から止水栓は水道当局は関与しないので住宅側で取り換えるなりしていただきたいとのこと。たしかにそうかもしれない。しかし、当時の鉛管を推奨して認可していたのは水道当局ではなかったのか。本管継ぎ手部分が鉛である可能性もあり、その場合は水道の責任だよと食い下がるが、本管からの引き込みをこちらの費用で施工するとしたら、数十万円の余分な出費となることになるだろう。頭の痛い話だ。この地域の住宅はみな鉛管で引き込んでいるのだとしたら、問題は大きいと思うのだが、役所は引き込み管の内容については責任範囲外だと言い逃れするんだろうな、きっと。鉛汚染がなくならないはずである(哀)。

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・引き込み管は鉛だった!その2(99/02/04)

 水道配水管から住居へ引き込む給水管(専門用語では「給水装置」という)が鉛であることが判明したので、その撤去取り換えを申請することにした。相手は担当の大津市企業局。居住者の費用で工事を行うことを考慮し、管種も規定のものであれば居住者が選択できるとの電話確認ができた上で、工事をお願いしているパイオニア設備工業のFさんが打ち合わせに出向いた。すると、市側はこちらが提示したポリエチレン管では許可しないと言い出したらしい(3日)。

  市は、維持管理のためにHIVPを使わないと駄目、有田宅の申請は認めないとの説明だったとのこと。そりゃ変だと有田本人が担当係へ電話し、水道法の改正を市に解説し(どっちが行政やねん)、市側は性能基準を満たす給水装置を拒否できない、認めないならその法的根拠を文書で示してほしい等と伝えたところ、話が急展開し、返事は少し待ってくれと前日の回答を撤回。約1時間後の電話で、「HIVPでお願いしたい」と言いつつ、こちらの申請を拒否できないことを了承。つまり、ポリエチレン管で申請が通ることになりました。20年前には鉛管の接続を「指導」していた責任問題もさることながら、法改正も規制緩和も無視した行政は困り者ですね。本件では私がその筋の情報を握っていたので対処できましたが、普通はこうはいかないかも。
 水道当局はもちょっとしっかりしてくれぇい!