8月の家族たち の後味

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AUG

昨日地元映画コンプレックスで封切り映画を鑑賞。「8月の家族たち」です(原題は August: Osage County)。メリル・ストリープにジュリア・ロバーツとくれば、まぁ間違いないだろうと思って観たら、夫婦ともどもメゲてしまいました。映画のデキが悪いんじゃなくて、ストーリーがあまりに現代的でリアルで生々しかったから。

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最近の映画といえば、SFアクションやホラー映画以外に、老人問題絡みの映画が増えてきたように感じるのは私だけでしょうか。この映画はまさにその3つ目のカテゴリー。

物語を簡単にいえば、

合衆国の田舎。奥さんは口うるさい上、口腔癌の薬物治療でジャンキー気味。介護に疲れたのか、夫は失踪。そして自殺。残された3人の娘とその家族そして叔母夫婦とその家族。それぞれの悩みや秘密が複雑に重なり合い、行き着いた結末は・・・・・

てな感じ。

ayame14年取った親の面倒をどうするのか、こどもの人生とどう折り合いをつけるのかという、どこにである面倒な問題を喜劇風に描いた映画なのかな〜と思っていると、最後までそれが淡々と続いて救いがありません。後味が悪かったのはそのせいです。

母親役にメリル・ストリープ、長女はジュリア・ロバーツ。その旦那はユアン・マクレガー。親父さんはサム・シェパード。叔父さんはクリス・クーパー。ご存じ、演技達者な役者が目白押しで、観ていて映画なのか現実なのか、わからなくなります。たとえば、メリル・ストリープ演じる母親は薬でハイになってしまい、他者の批判には遠慮というものがありません。演技といえば演技なんでしょうが、とってもリアル。

プロデューサーはジョージ・クルーニー。彼のプロデュースだった「アルゴ」ではリアル感が売りだったのですが、「8月の家族たち」は身近な問題だったこともあり、リアル過ぎて娯楽にはなりませんでした(残念)。

老人問題に向かい合うには良い映画なのでしょうし、誰にでもありそうな現実に鋭く切り込んだ話なのかもしれません。でも、その分、内容はリアルで重く、鑑賞には要注意。
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