Mavericksはタダ

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rleaf1310dつい先週公開されたMacの新OS、Mavericks。MavericksとはOS X 10.9のニックネーム。それまで有料だったOSが今回はタダ。一方でWindowsの8.1が有料であること、おまけに1つの前の8.0がまともに動かないモノであったこと等々を考えるとマイクロソフト(MS)との相違が際立っています。
なぜタダにしたのか。そんなことを考えているとS・ジョブズの顔が浮かんできました。

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MacのOS Xもハードウエアを買えば最新OSがついてくるんですが、それ以前のマシンを持つユーザーが最新のOSを手に入れようとすればお金を払わなければなりませんでした。

ところが、今回の10.9バージョン、いわゆるマーベリックス(Mavericks)はネット経由なら無料でダウンロードできます。1つ前の10.8は1700円だったかでダウンロード販売していましたので(これ自体安すぎる)、今回もそれくらいかなと思っていたらタダ! びっくりですね〜。もちろん、ハードウエア側の能力に対する条件つきですから、古い古いマシンでも動くというわけにはいきません(念のため)。

一方、WindowsのOSを提供しているMSはどうか。MeやVISTAで不評を買い、やっと7でまともに動くOSを出してきたかと思っていたら、今年初頭に出したヴァージョン8がトンデモない出来上がりで総スカン。おまけにそのトンデモOSで1万円以上のお金をとっていたのですから、ユーザーはたまったものではありません。カネ返せ~~~~状態ですな。

慌ててつい先日出したのが8.1。0.1違いでマイナーアップのごとく振る舞っていますが、実質的には別バージョンのようなもの。OSが不安定だったら上に載るアプリはいったいどうなるのか、従来アプリの安定性確実性を考えると、まだにXPバージョンを使い続ける人や企業が多いのも肯けます。

開発してしまえば、後はいくらでもコピーで製品を作れるとはいえ、OS商売のMSからするとタダにするというわけにはいきません。でも、MSの大儲けを見れば、コピー商売のあぶく銭という感は否めません。そのMSがOSで転けまくっている、こりゃいったい何ぞや? そろそろ終局の大団円なのかな〜と私は思う次第です。

そんなWinな状況を横目に新MacOSはタダ。Appleだって慈善事業をやっているわけではありません。OS開発には多大なお金を注ぎ込んでいるのに、それでも無料ということは、無料にしてもトータルとして儲けがある仕組みがあるからでしょう。

おそらく、MacというハードウエアとMacOSは一体のものだと位置づけ、OS単体でお金をとる必要はないと判断したのではないか。また、いずれiPhoneやiPad、あるいはiWatchみたいな携帯型機器と机上のパソコンとが融合してしまう未来図をしっかり描いた上で、そのロードマップの1歩としてのOS無料化を選んだのではないでしょうか。

そんなことを考えていると、スティーブ・ジョブズの顔が頭に浮かんできました。今回のOS無料化は彼のもともとのスケジュールだったのではないか。彼が亡くなった後、残した今後のアイデアなるものがあると、どこかで伝えられていましたが、ひょっとするとOS無料化はその1つだったのかもしれません。ま、勝手な推測ですが、そんなことはともかくMavericksの無料化には拍手です。

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(蛇足)
スティーブ・ジョブズが生きている時には奇人変人扱いしておいて、死んだら天才やヒーロー、あるいは聖人のように持ち上げるメディアや評論家が多いこと多いこと。モジリアニやファンホッホと同じく、ジョブズも商売ネタにされているだけではないのでしょうか。ブーシット。