ハンガーゲーム

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現在上映中。観に行こうと思っていたら、タイエアー機内でやっていました。ラッキー。
でも、何か変、終わりが中途半端です。こりゃ駄作だなぁと思っていたら、原作は3部仕立てで映画になったのはその3分の1だけ。はじめからそう云ってくれないと不完全燃焼ですわ。

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ハンガー・ゲーム(上) (文庫ダ・ヴィンチ)先週本屋をブラブラしていたら、「ハンガーゲーム2」を発見。あれっ、これって映画の次の話でっか? パラパラとめくってみると、たしかにそうです。あぁ、そういうわけですか。やっとお話の構成がわかりました。

どうやら、「ハンガーゲーム」は3部作仕立て。上映中のものはその第一部で、話としては三分の1。話半分どころから3分の1ですから、話が中途半端だったわけです。ということは映画の「ハンガーゲーム2」と「ハンガーゲーム3」が次に出てくるってわけですな。


話は未来。富裕層が支配する世界が舞台です。貧しい12の地区から男女それぞれ一名の者たちが選ばれ、最後の1人になるまで闘う余興が毎年催されます。これがハンガーゲーム。金持ちというのは、ヒトの命を何とも思わない、かくも残酷で無慈悲な連中であることよ。まぁローマの時代から明らかといえばそうですが…。

第12地区では、選ばれた小さな妹の代わりに主人公が出場者に名乗りを揚げ、過酷なバトルオブロワイヤルへ。最後に生き残るのはいったい誰なのか。これが映画のストーリー。でも、最初に云ったようにきちんと終わりません。だって、まだまだ先が続くから(笑)。

ハンガー・ゲーム2 上 燃え広がる炎 (文庫ダ・ヴィンチ)まだ映画になっていない第二部を本で読んだ感想をいえば、その後実に面白い展開になってきます。主人公のカットニスが生き残った第74回大会の次の第75回大会は記念大会です。25年毎に趣向を凝らすのが決まりで、出場者の選択も従来とは変わってきます。読者はあっと驚く展開に息を呑むことでしょう。そして、その大会の裏側で進行する当局の思惑と民の策謀…、話はいろんな人を巻き込んでより複雑化していきます。

いつのまにか革命のシンボルとなっていく主人公、その彼女を命を投げ捨てても守ろうとする大勢の人たち。運命を背負う人と支える人たち、その民の気持ちが1つになった時、次第に大きなうねりが産み出されていきます。

あぁもう止まりません。一気に第二部全二巻を読んでしまいました。ハリポタやロードオブザリングよりずっと面白い。荒唐無稽な設定ではないし、権力的な富裕層に反旗を翻す民の動きが作品プロットの根底にあるのも興味深い。権力者がもろ嫌がるようなストーリーですから、御用メディアがきちんと話題にできるのかどうか(苦笑)。

映画はいつになったら完結するのかわかりませんが、本なら第三部が来月11月に出てきて三部作が完結するようです。冒険活劇や権力打倒話が好きな人にお薦め。

〔追記)第三部登場! 読後感想は、ハンガーゲーム3