原発を動かしておいて活断層が心配なんて言い草は何のため?

3.11

日本は地震が活発化する時期に入っているのではないかという専門家の話がありますが、自然現象ではない方で活断層をめぐる動きが活発化しています。原発再稼働で紛糾する関電大飯原発でも、活断層問題が顕わになってきて政治家や保安院はてんやわんや。そんなことなら始めから動かすな!

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ここ最近原発サイトに活断層があるとか、近くの活断層の影響が大であるとか、そんな話題が出てきました。問題になったのは、福井県の敦賀原発、美浜原発にもんじゅ、能登半島の北電志賀原発、宮城県の東北電力女川原発、青森県の東通原発…です。そして最近再稼働した関電大飯原発も活断層の話題が噴出してきました。要するに、日本全国、大地震が来ればどこもヤバイという話。

でも、原発と活断層問題は3.11以前から指摘されてきたこと。今頃になって活発化しているのはなぜなのか。今のところは勝手に推測するのみですが、何か引っかかります。。

大飯原発についても何か変。

関電大飯原発の地下には活断層らしきものがあることは従前から指摘されており、本HPでも再稼働前にも紹介した通り。 一方、今まで国はこの問題について全く知らない振りをして、電力会社の原発推進姿勢と共同歩調をとってきました。ところが、原発を動かし始めると直下の活断層について国はあれこれ言い始めました。曰く、

経済産業省原子力安全・保安院は17日、関西電力大飯原子力発電所(福井県)の敷地内にある断層(破砕帯)が活断層ではないことを見極めるため、関電に調査させる方針を決めた。(読売新聞 2012/7/18)

あるいは今日になって、

牧野聖修経済産業副大臣は18日、関西電力大飯原発(福井県おおい町)について、敷地内などに活断層がある可能性を再調査した方がいいとの考えを表明した。 (時事通信2012/07/18)

なんだこれ?!
危険な場所にある原発を再稼働させておいて、その後で「活断層があるかもしれないから再調査せよ」なんて言い草はいったい何なんだ! それも4号機の再稼働を実施する当日に言い出すのは何か意味があるのでしょうか。動かしたはイイが、ちょっと心配なので調べておこうという程度の話だとしたら、完全な認識不足。おまけに危機管理としては失格です。

原発推進業界の言い分は再稼働で満足させ、一方で原発の危険性は政権もきちんと理解しているから大事なことは指摘しておきました、とでも云いたいのか。話の順序を逆にしてしまうと再稼働に支障ありということなのでしょうが、こんなマヤカシは恥ずかしい。

活断層を真摯に再調査するつもりなら、原発はただちに止めてからして欲しい。そうでないと今回の一連の国の動きは単なるポーズです。ホンマに活断層が心配なら、はじめから原発を再稼働なんかさせるなよって云いたくなりますね。