単一乾電池

.opinion 3.11

東京都の某区議会議員の友人から電話あり。ガソリンは少しでも被災地の用に立てたいから来るべき選挙ではクルマを使わない。流石!。彼女の心意気はマル。じゃ選挙はどうするの? ハンドマイクで歩きながらやりたい。でも、お願いがあるの? 何? ハンドマイクに使う単一電池が東京では手に入らないのでそちらでなんとか10個手に入らない?とのお願いでした。

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こちらは滋賀県。何とかなるだろうと思い、近所の上新電機やヤマダ電機、それにイズミ屋や平和堂、それにコンビニ数軒を回ってみました。えっ、えっ、え〜〜っ。どこにもありません。単三はあるんだけど、単一はどこも売り切れ。どないなってるん。滋賀県でこれではアカンわ。

なぜ地震も計画停電もない場所で売り切れるんでしょうか。今回の地震などで懐中電灯などの必要性に気づいた人たちが急に買い漁ったのでしょうか?それともお店の方で滋賀での在庫を被災地に回したのでしょうか? いやいや、こちらの人が買って被災地の親戚や友人に届けるため? それならいいんだけど、それとも誰かが大量に買い占めして、被災地や東京でアコギな商売を始めたのかな? 実際アマゾンでは単二4本で1万7千円なんてトンデモ価格で売る業者まで出ているのは、そのことを窺わせます。こりゃアカンなぁ。

あ、そういえば、単三電池を単一として使えるようなアダプターがあったな。あれはどうだろうと調べると、こちらも売り切れ続出で在庫なし。あちゃ〜〜〜。うちで使っているのが数個あるから、それを彼女へ回すとしても数が足りません。

約束果たせないのがシャクなので京都へ行ってみようか、大阪の友人にも応援求めようかと思いながら、ダメもとで最後の某店へ。そこには1人2個までと書いた張り紙の裏側に単一電池が数パック残されていました。2個までというのは2パッケージまでという意味だというので、ここでやっと1パッケージ4本入りX2で8本確保。先のアダプタ+単三の2つと合わせて、とりあえず10本分確保。早速、夕方のクロネコ便で送り出しました。

それにしても、滋賀でこんな状況なら被災地はいったいどうなっているのか。東京でも買い占めが進んでいるらしいので比較にならない位大変でしょう。少しですが、今起きている事態の一端が理解できました(我ながら遅いな)。都区議会議員の友人が乳幼児用のミネラルウォーターが十分確保できていないとぼやいていましたが、それこそ行政や議員の出番じゃないかと叱咤。でも一方で、現場の方がそのことを十分わかっているはず。こちらよりも現場の方がもどかしいはず。

でも、だからこそ、「地震は天災、震災は人災」という言葉を反芻してほしい。地震や津波がこんな事態をもたらしたのは明らかですが、原発災害がこの事態を深刻化・長期化・広域化・複雑化させているのも明らかです。今回の東日本大震災は「地震・津波災害」ではなく「地震・津波・原発災害」です。そして、原発災害はまさに人災です。原発災害の怖さを再確認し、そんな危険なものはいらないという気持ちを、みんなが強く持って欲しいと思う次第です。