ウクライナ支援(第2稿)

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今年2月24日にロシアがウクライナへの侵略を開始して2ヵ月半。毎日ウクライナの状況を心配しながら、プーチン・ロシアの早期撤退を願っている人は多いはず。このような状況下で、いろいろな団体が「ウクライナ支援」と銘打った寄附を街角やインターネットで募っていますが、寄附金の使途はグレーな場合も多い。そのような中、寄附金の使途を明確にしている団体を2つ見つけました。

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ウクライナ支援の寄附金を集めている団体は数多くありますが、武器には使わない・人道支援のみと説明していても具体的にどう使われているのか、そこが問題です。いろいろ調べていると、寄附金の使途をきちんと公開している団体がありました。

その1つが、ASAGAO有限会社。日本ポーランド学生会議と日本ポーランド青少年協会の設立者である吉田祐美さんと神保朱花さんが2019年に設立した会社で、ポーランドと東京で「人とモノの橋渡し」をモットーに事業を展開中です。

今年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻以降、こども連れの女性などが最も多く避難したのが隣国ポーランドで、数百万人が流入。ポーランドの都市クラクフで活動するASAGAO有限会社は3月上旬からウクライナ支援を開始。日本から寄附金を募り、ウクライナに留まっている人々が必要とする品々をポーランドで調達して国境まで運び、そこからはウクライナのボランティアが各地で配布しているとのこと。

同社の素晴らしい所は、寄附金の額や内容をHPで公表している点。寄附者氏名は匿名ですが、何月何日に支援物資として何を購入したのか、救急物品、生理用品、食料品、中古の救急車、など様々な領収証をインターネットにアップしています。また、「戴いた寄附金は、物品購入・運送ガソリン代のみに使用され、人件費等はボランティアによって作業が賄われるために発生しません。武器は購入しません。」とのこと。何を購入するかは、ウクライナに留まっている方々の要望を聞いて決めているので、寄附した全額を有効に使ってもらえるシステムです。

なお、同社のHPによると5月10日時点での寄附金は総額2640万円余、物品を購入した総額は2400万円位、残額は240万円位となっています。なお、報道があった3月〜4月中旬には寄附金が多かったのですが、4月下旬から5月にかけて寄附金額がかなり減少しています。報道が減ってきたためかもしれません。

もう1つの団体は、社会福祉法人福田会(ふくでんかい)。ここは1920年にシベリアで孤児となっていたポーランドの子ども達375人を受け入れて世話をして本国へ帰れるようにしたという、ポーランドと縁のある団体。福田会はポーランド支部機能を2019年から前述のASAGAO有限会社に委託しており、同会の「ウクライナ支援金」はASAGAO有限会社の采配でウクライナ難民の食事や子ども関連施設への支援に使われているとのこと。

福田会のHPによると、5月11日時点での寄附総額7594万円余、日本からポーランドへの送金額は3000万円、ポーランドで食料や物資の購入に使用された総額は1300万円位、とのこと。物資の購入に使用した額が明確なのは、委託先のASAGAO有限会社がインターネットで公開しているからです。ポーランドへの送金額が寄付金の4割であることについて問い合わせたところ、ASAGAO有限会社より「ポーランドでの物資の購入額に合わせて福田会から順次送金される予定で、毎週オンラインミーティングで調整しています」とのこと。

ASAGAO有限会社も福田会も息長く継続して支援していくことを考えておられる様子が伺えました。ちなみに私は寄付金の残額の少ないASAGAO有限会社を寄付先に選択しました。

ウクライナ難民が流入している国はポーランド以外にもモルドバなど多数あり。ウクライナへの侵略は長引く可能性が高く、ウクライナ支援はこれからも必要です。既にウクライナ支援の寄附をした方はその寄附がどのように使われたのか調べてみて、納得がいけば再度寄附するのも良いでしょう。納得がいかない場合は、寄附金の使途を公開している所を探してみるのも一法です。いろいろお考えいただくことを期待しています。