ルーブル ERUS エネルギー

.EcoStyle .opinion

圧倒的な軍事力を誇るロシアの攻撃になんとか保ち堪えているウクライナ。一方、ロシア国内は欧米などの金融制裁で為替暴落と物資欠乏で物価高だから、情報操作された国民でも何か醜悪な事態に気づくはず。そうなると、ウクライナが破壊され尽くすのか、ロシア経済崩壊が先なのか、あるいはプーチンの失脚か、という状況になってきました。その中で私たちができることといえば・・・。

・・・

ロシアに対するSWIFT締め出しに続き、世界的企業の営業停止やクレジットカードの使用停止があり、ロシア国内では買物に支障が出て物価上昇。今後さらに物資の欠乏が恒常化すると国内の生活は困窮してきます。

当然ながら為替や株価は暴落。ところが、ロシアはその事実を国民から覆い隠すため、国内市場の運用を停止。国外で取引されるロシア株式(預託証券)も取引停止に至りました。これら崩壊状況は誰でも確認できます。

ルーブルの為替を知りたいなら(iPhoneやiPadを持っているなら)「株価」アプリを使ってみましょう。ルーブルならRUB=XなりRUBUSDで検索。昨年まで1ドル80ルーブル前後だったのが現在は130を超えるルーブル安になってきました(まだ止まらない)。

また、ロシア株式の暴落なら米国で上場されているロシア株インデックスの1つ、ERUSを見て下さい。ウクライナ侵略後に9割減となり、取引停止で時間が止まっています。

ご覧の通り、SWIFT排除って凄まじい威力ですね〜。国際的なお金のやりとりから一国を排除するといったい何が起こるのか、事実の大きさに圧倒されそうです。SWIFT排除を金融の核兵器という人もいます。

私たちの体で喩えれば、金融というのは血流みたいなもの。それを止めてしまえば心臓だったら心筋梗塞、脳だったら脳梗塞。該当組織へ酸素や栄養物が行き渡らず死んでしまいます。まぁロシアとの付き合いが深い中国などがバイパスライン(抜け穴?)になっているので完全な梗塞ではありませんが、強い狭心症程度にはなっているはず(専門的な話は調べて下さい)。

こうなると、対外債務の返済はほぼ不可能になり(デフォルト)、ロシア通貨はさらに暴落し、国内のリアルな物流も滞ってロシア経済は崩壊。一国内で地産地消ができるのなら保ち堪えるでしょうが、現在の状況では難しい。

次に起きるのは何か。屈服する見込みのないウクライナに対し、進撃のプーチンが終結を目論み非人道的な兵器を持ち出すのかどうか。それはないとすると(あって欲しくない)、大規模な破壊攻撃でウクライナが降伏するのか、それとも事態に気づいたロシア国内でプーチン排除の動きが出てくるのが先か、という時間との闘いになってきます。

私たちにできることといえば、ウクライナで起きていることを日常生活の中で見守り、そして忘れないこと。独立した他国を武力で征服しようとするのは前近代的でルール違反。そんなものを許すなら、中国の台湾侵略も遠くない。

対応はいろいろ。デモするのもいいし、寄附するのもあり。在日ウクライナ大使館や国境なき医師団の連絡先はこちらをご参照下さい

もう1つ、自宅で誰でも今からすぐに戦争反対ができます。それはエネルギー消費の1割削減。日本におけるロシア産原油や天然ガスの比率は約1割。だからロシアを経済的に困窮させ、ロシア国民にプーチンの妄想を取り除いてもらうためには私たち自身の生活から1割分エネルギー消費を減らすのが有効というわけ。

実は、このアイデアは森永卓郎さんがラジオで語っていたもので、以下の通り。

「我々が高値で原油とか天然ガスを買うということはロシアの戦争を支援してしまうことになる。1割くらい需要を抑えてやれば原油や天然ガスの値段が暴落するんです。暴落するっていうのが、我々の暮らしを楽にするだけではなく、ロシアに対する厳しい制裁になる。」(3月7日放送の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)

この言い分に私は納得。戦争を止める可能性のあることで少しでもできることがあればトライしていきましょう。