ソーラー発電が家電になる?その2  エコひいき

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706solar4ソーラー発電が家電化して量販店でも販売されるようになると、当然ながらお値段が誰の目にも広く明らかになります。メーカーや工事業者によってバラバラだったものが公開されるのはいいことですが、いきおい値段が安いお店がイイお店ということになりそうです。でも、ちょっとお待ち下さい。

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ソーラー設備は冷蔵庫やテレビとは違い、買ってそのまま置いたらハイおしまいというわけにはいきません。屋根上に設置する工事や配線工事、そしてインバータの調整や後々のメンテナンス等々、人手や技術、そして経験が要求されるから。では、いったい誰に頼んだらいいのでしょうか。

ソーラー発電設備がまだマイナーだった頃、いったい誰に工事を依頼するのかは結構難しい問題でした。デパートで注文するわけにもいきませんし、近くの電器屋さんに頼んでも扱っていない処ばかり。ソーラー発電工事の看板を上げているお店はたしかにあるけど、ナリは小さいし、何かしらアヤシそう…、そんな感じでしょうか。

拙宅の場合は某建築家の紹介もあり、ソーラー発電本を上梓していた桜井薫さんと関西地盤のエコテック関西の林さんらにお願いしました。化石燃料や核燃料*に頼らない電気を作りたいという希望をかなえてくれる人たちを探していて巡り会ったというわけです。

*(当初、原子燃料と書いていたら、そんな云い方はないと某氏に指摘されました)

発電パネルやインバータ、それに電線などの商品は基本的に同じものですから、どのメーカーを選ぶかは個々のケースで決めればいい。特定メーカーの製品しか扱っていない工事業者に頼むとこの時点でアウトになるのでご注意下さい。

では設置工事に違いが出てくるのか。まず、屋根によって据え付け方が違います。瓦屋根とカラーベスト屋根では架台の設置方法が違うので経験がない業者に任せると後で雨漏り等のトラブルが出てくるかもしれません。施工業者の実施経験はきちんと調べておかねばなりません。拙宅は金属屋根でしたのでそれに応じた施工方法を考慮しましたが、知らない業者では難しかったでしょう。

また後々のメンテナンスのことも考慮しておきませう。ソーラー発電設備はたしかにフリーメンテに近いので日頃の心配は要りませんが、それでも5年や10年間隔で架台の緩みを点検したり、インバータの稼働状況をチェックしたりなど最低限の注意は必要です。屋根の上に置くわけですから、設置に不具合があっては危険です。また、いくら稼働部分がないからといっても、毎日直流を交流に変換しているインバータには定期的な点検は欠かせないから。そういう作業を進んで行ってくれる業者かどうか、それも業者選びの時の検討項目に入れて下さい。

私の云いたいことはもうおわかりでしょうか? 自分の家の屋根や家形状の内容と設置する発電パネルの相性、そして設置工事の経験や後々のメンテを考慮し、信頼できる工事業者を選ぶのが得策です。つまり、設置者自身の力量も問われているわけです。そういう意味では、ソーラー発電設備はTVや冷蔵庫のような家電製品の域にはまだまだ達していないのかもしれません。

お値段はどこを選んでもさほど変わりませんし、むしろ工事をとりたいが故に大バーゲン価格で攻めてくる業者には注意をしておいた方が無難かも。だって、どこかで手抜きされるかもしれないと心配しなければならないなんてツマリませんもんね。

最後にエコひいき。拙宅工事を行ってくれたエコテックのHPはこちらをご参照下さい。

また、拙宅工事にご協力下さった桜井さんのHPはこちら