ロッテルダムでBプラン、そしてユトレヒト

.Travel & Taste

今回は全く個人的な話。先の論文はネーデルランド(オランダ)のユトレヒト大学の研究者によるものでした。ユトレヒトと聞いて思い出したのは32年前のこと。1988年のちょうど5月6日、私はユトレヒトにいました。

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ユトレヒトと聞くと、32年前の5月6日の出来事が蘇ってきました。当時ヨーロッパで仕事をしていた私はロッテルダム駅でスリに遭い、サイフを盗まれてしまいました。スリに遭ったのが初めてだった上に慣れない外国ですから尚更気分がブルーになったのは云うまでもありません。

サイフに入っていたのはユーレイルパスと所持金の一部。ヨーロッパ中の鉄道乗り放題のユーレイルパスは数ヶ国を移動予定の者には有り難く、その時の旅程に合わせて3ヶ月パスを買っていました。でも、盗まれてしまってはワヤ。規定上ユーレイルパスは欧州内では買うことができません。

写真はHolland.com

どげんしようかと思っていると、盗難証明書を作ってくれたロッテルダム駅の女性警察官曰く、再発行して貰ったら、とのこと。何処でできる? と調べてみると、ネーデルランドでユーレイルパスの事務所があるのはユトレヒト。警察から電話をかけてもらったら、休みのためか何かで繋がりません。でも、とりあえず現地へ行こうということで、その日の旅程を変更し、ユトレヒトへ。

幸い、ユトレヒトはロッテルダムから列車で約1時間。今はなきトーマス・クックの時刻表を頼りに辿り着いた目的の事務所は休館日でしたが、運よく当直の人が対応して下さり、無事に再発行してもらえました。的確で迅速な対応をしてもらったこと。これが私の、ユトレヒトの思い出です。

思えばこの時、Bプランの大切さを自覚的に理解した気がします。いくら計画をたてても突発的な出来事で変更を余儀なくされてしまう。その時に大切なことは不運を嘆いたり諦めたりせず、とりあえず代替プランを発動させて前へ進むこと、というわけです。

上記の突発的出来事はスリでした。地震洪水などの自然災害や突然の病気や怪我、今回のような感染症も同じく、Bプランの必要性が突如現れます。前へ進むためには否応なくBプランを模索しなければならなくなるのです。ユトレヒトと聞いて、今この時こそ、そのBプラン発動の大切さを改めて感じた次第です。

今年はドウダンツツジはもう1つ、でもミヤマキリシマはよく咲きました。