木製浴槽に要注意

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  浴槽の素材を何にするか。ステンレス?ホーロー?それとも樹脂バス?いやいや自然素材を使った家づくりをめざしている人なら木製のものを使いたい、そう思うのではないでしょうか。

  木風呂は高いというのは間違った理解です。たしかに馬鹿高い価格の製品が大手を振って歩いていますが、お金持ち仕様の節なし桧風呂でも望まない限り、そこそこの値段で手に入ります。拙宅では高野槇製のものを大阪の樋口製作所から入れますが、1.2×0.75×0.60m・小節・蓋つきで約25万円程度ですから、そんなに高いものではありません。しかし、水回りに木を使うのは注意すべきことがいろいろあります。

   樋口製作所の製品仕様を取り寄せた工務店からの連絡で、防腐措置としてクレオソートの塗布がなされていることが判明。クレオソートですよ、クレオソート。クレゾールにナフタリン、それにベンツピレンまで不純物に含むとんでもない薬剤で、米国では危険表示義務まであるのに日本では平気で使われている怖いもの。慌てて樋口製作所に問い合わせると、一般用はクレオソート塗布、自然住宅派の方にはリボス社のドノス塗布でやっている、発注時に指定しないとクレオソートになるとのこと。この方針自体に何か引っかかりを感じますが、塗装はドノスにすることで一件落着。しかし、今後注文する方は要注意ですね。
浴槽設置にも注意が必要です。拙宅の場合は建築をお願いしている原田工務店がよく知っており助かりました。まず、埋め込みにせず、モルタル・タイル枠の中に置きます。また、直置きせずにアシをつけて通風を確保し、腐りを極力防ぎます。要するに、浴槽底だけでなく周囲にも空間を設け、そこをメンテできるようにしておけば良いということでしょうか。
木風呂の場合、清掃にもコツがあります。この辺は木風呂を実際使っている方やその辺の事情に詳しい人に聞けばわかります。<何もかも解説するのは趣味じゃないので省略。

 木製が一番、木だったら安全、なんて脳天気に考えていると、とんでもないことになるという実例のひとつでした。

(追記)結局、埋め込みにしました。どうせ下部までの掃除はできないだろうと判断し、それなら手を挟むとか等の安全面を考慮したためです。この稿を検索参照する方が多いので付け加えておきます(2010/1/18)。