いつのまにか秋 そして不思議な血糖値の話

.Lowcarboあるいは糖質制限 FreeStyleリブレ

数日前から急に涼しくなり、寝る時には窓を閉めておかないと風邪を引きそうな。気温はまだ27℃28℃あるのに湿度が50%台で、まるでサンフランシスコみたいな快適さ。1年で一番過ごし易い時期に入ったようです。お変わりございませんか。

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こちら先々月心臓をいじった後、血管拡張剤やら何やらでヒドイ頭痛や便秘そしてレッドアイに悩まされましたが、今は普通の状態に復帰。8月は例年になくクッキリした大文字焼を友人宅から見ることができたし、行きつけのレストランで美味しい食事も堪能。それなりに満足のいく夏を過ごしています。

初めて拙宅庭で見かけたクワガタムシ。

さて、FreeStyleリブレによる血糖値モニターも早や5つ。既にお伝えしてきたことに加え、さらにいろいろ興味深いことがわかってきました。まず1つは先日少し触れた夏の血糖値。

暑苦しい晩に寝汗をかくような翌朝の血糖値が高くなる経験はありませんか。どうやら夏の血糖値は快適な春や秋に比べると高めになるみたい。ホンマかと思う人はご自身で測ってみて下さい。私の場合、快適な季節よりも20〜30は高めです(イヤだなぁ)。

この上昇分、糖質に換算すれば7〜10gですから、夏はその分を考慮しないと食後の上限目標値を超えてしまいます。ふだんは一回の食事で糖質20gとか25gにしていても汗をかくシーズンではヤバイというわけ。

初めはこのことに気づかず、高温時には測定精度が落ちるとか機器によって温度特性が変わるのではないか等と考えていましたが、そうではないみたい。というのも、FreeStyleリブレで測ってみると確実に夏には上がります(SMBGで測定したものとFreeStyleリブレの結果は同じことを確認)。

原因はどうやら発汗。温度湿度が上がった時、私たちは汗をかいて体温調節を行うわけですが、その発汗は交感神経優位となるためインスリンの効果を減じてホルモンバランスを乱してしまうのではないでしょうか。

睡眠不足の翌朝にストレス性ホルモンの影響で血糖値が高めになりますが、これはアドレナリンが出てきてインスリンの効果を抑制してしまい、血糖値の上昇を促すから。つまり、この現象が温熱性の発汗でも起きるのではないかというのが私の推測です。

ところが、その高血糖はこの数日の涼しさで解消。やはり夏の気温湿度の厳しさは血糖値のコントロールには厄介モノだと確信した次第です(追記)。今までお医者さんらが問題にしてこなかったのは、エアコンの効いた病院で安静にした患者さんしか観察していないからではないでしょうか。でも、夏場の高血糖はもっと考慮されるべきだと私は考えます。

二つ目は食事をしなくても食事をしたかのように血糖値が跳ね上がる件。血糖値は24時間一定ではありません。そう思い込んでいる人がいるなら、食事を全く摂らず、たとえば1時間毎に測定してみればこの言い分の妥当性は確認できます。

一般に血糖値は朝4時頃が最低で、起床するとヒョロヒョロ上昇し(先に示したように、この時の血糖値が夏では20〜30高い)、昼前後にピークを迎え、その後夕方近くになってからだんだん下降していきます。もちろん、健康人と糖尿人ではその変動幅の大きさに違いがありますが、食事を摂るとその影響でアップダウンの変化が見えにくくなりますから気づかずにいる人も多いはず。

原因はホルモンバランス(交感神経と副交感神経のどちらが優位なのか)。バーンスタイン医師はドーン現象などと称して少し的を外していますが、このアップダウンは自律神経によるホルモンバランスで説明できます(つまり、この件は米国糖尿病学会の説明の方が正確)。

論より証拠。次の血糖値のアップダウンをご覧下さい。朝や昼前の血糖値上昇は食事によるものではありません。この日の私は朝から珈琲以外食べ物は一切摂っていません。でも、血糖値は100位から130前後まで変動し、まるで食事をしたかのようです。これはいったい何によるものでしょうか。

答はトイレで力んだ結果によるもの。この時は薬の影響でヒドイ便秘だったため力いっぱいイキんだところ、血糖値はまるで食後のごとく30もアップ。糖質量に換算すれば10g分を食したのと同じくらい(あらら)。

この後、連れ合いに下剤を買ってきてもらい、再度トライしたのが10時過ぎ。10時半頃にまた129という血糖値のピークが出ているのは二度目のイキみです。繰り返しますが、どちらも食事とは関係ありません。

なぜ食事を摂っていないのに血糖値のピークができるのか。食事ではないので糖質の摂食では説明つきません。思うに、強いイキみによってアドレナリンなどのホルモンが分泌されインスリンを抑制してしまった結果、血糖値が上がってしまったということではないでしょうか。

これもまたホルモンバランスによって血糖値がアップダウンするという「現象」の1つ。イキみから2時間も経たない内に元に戻るとはいえ、インスリンの基礎分泌が期待できない者にとってはコントロールが難しい案件かもしれません。そんなこんなでまだまだ血糖値追及の旅は続きます(ちゃんちゃん)。

(追記)今まで私は小エネ目的でエアコンなしの生活を実践してきましたが、血糖値の上昇を防ぐにはエアコンも必要かなと考え始めています。