SMBG(自己血糖測定)のコスト 2017年
2017/04/17
自分で血糖値を測ることをSMBG(Self Monitoring Blood Glucose)といいます。糖尿病の治療を受けている人なら病院で処方箋が出るので3割程度のコストで行うことができますが、私のように予防的に測ろうとすると全額自費負担。今回はこのコストについて少し。
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私が血糖値を測り始めたのは2006年夏。最初はアセンシアのブリオでしたが、採血量が多いのがイヤでロシュのアキュチェックアビバナノに変更。当時のコストは1回当たり約130円(ランセット別途)。その後2014年に江部先生のサイトでニプロのTruePicoを知り、当時は一番コストが安かったので切替。これで3割近くコスト安になりました。
その後センサーを海外から個人輸入すればさらに安く入手できることを知ってトライしてみましたが、ニプロは内外でセンサーの分析酵素を変えており、双方の温度感度がかなり違うことがわかりました(精度については不明)。同じ計器で2種類のセンサーが使えるのはいいんですがデータの整合性に難ありですから、もし使うならどちらかのセンサーに固定しておいた方がベターでしょう。
また、測定器といっても簡易的なものですから使われている部品は2年3年も経つと劣化などを考慮しなければなりません。そろそろ替え時かなと昨年末チェックしてみると、ニプロの優位を覆すような製品が出ていることを知りました。それがロシュのアキュチェックSTです(追記)。
海外ではアキュチェック パフォーマという名称ですが、日本で販売されているアキュチェック STも同じセンサーを使います。センサー1枚当たりの価格は定価ベースで76円ですから、ニプロよりも24%安。SMBGのコストを気にする者としては随分割安に感じます。
おまけに測定器の出来がニプロよりもずっと上。ニプロはセンサー瓶の開け閉めを繰り返すため機器のプラスチック部分がヘタってしまいますが、アキュチェックでは構造上それがありません。また、測定時のBeep音で測定の進行具合がきちんと確認できます。これらはニプロよりベター。
さらに安くあげたい向きには、海外からセンサーを買えば1枚約20円。この点でもニプロより割安ですし、測定酵素が内外で異なるニプロよりもずっと安心感があります。アキュチェックセンサーの場合、何故かしらeBayではインドのお店経由というのが面白いところですが、おそらくインドのどこかで製造しているせいではないかと勘ぐってしまいます(笑)。
ということで、私はこの春からアキュチェック STに変更しました。一方で時々アボット社のFreeStyleリブレを装着することにしています(既に2回装着)。
ちなみに簡易式な血糖値測定器はそれなりです。米国の消費者レポート等で時々精度や正確度について評価が出ていますが、決定的に優位なものは見当たりません。メンドゥーサさんだったかが曰く、正確さよりも一貫性(コンシステンシー)を重視せよとのこと。つまり、同じ時に何回測ってもちゃんと同じ値を示すものを選べということ。
もし現在SMBGしているなら、お使いの測定器で同じ時に違う指で測ってみて下さい。大幅に違う値を出すようならそんなものはゴミ箱に入れるなり、製造メーカーにクレームするのがベター。まぁ指を替えて違う値が出てくるのは論外ですが、そんなひどい製品が出回っているのが実情ではいったい何を測っているのかわからなくなってしまいますね(哀)。
ところで、いろんな計器を同時に使ってみると10%くらいの違いは当たり前。それぞれの計器のクセを読むのも大事なことだと思う次第です。
(追記)この時に連続測定可能なアボット社のFreeStyleリブレのことを知りました。興味津々だったところ、今年になって一般発売開始となったので即入手。それからの経緯は本サイトで既にお伝えしてきた通り。