LIFE!/ライフのモットー

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LIFE!/ライフ [DVD]ベン・スティラーのLIFE!/ライフ。昨年の映画で、劇場で観ようと思っていたのに何故かしら失念してしまい、先週やっとDVDで見ました。

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50代以上の人ならライフ誌を知っている人は多いはず。報道写真に興味がある人なら尚更です。この映画のタイトルはその往年の有名雑誌とのダブルミーニングですが、実話というのではありません。

映画では著名な写真雑誌がオンライン版に移行することになり、紙媒体の廃刊が決まります。主人公はその雑誌でネガフィルムの管理を行っていました。その雑誌、最後の表紙に載せる写真をゆかりのある有名写真家の写真でいくということになったのですが、ネガ係の主人公に預けたはずのものがどこにも見つかりません。困った主人公は写真家に話を聞くために世界中を飛び回ることになるのですが・・・(以下省略)。最後のオチが素晴らしい。映画を観る人のお楽しみのため黙っておきます。

著名写真家ショーンの役がショーン・ペンって洒落ですな。また、主人公の母親役で登場するのは懐かしのシャーリー・マクレーン。シャーリーさんが出てくる映画って結構観てますね、私。

さて、映画の中で主人公が勤める雑誌のスローガンというかモットーがこの映画のテーマにもなっています。曰く、「世界を見よう、危険でも立ち向かおう。それが人生の目的だから」というもの。ところが、私が昔読んだ実際のライフ誌の中では、そんなモットーを読んだ記憶がありません。

life!

調べてみると、実際の雑誌では話が違っていました。英語のWiKiによると、19世紀終わりに登場したライフ誌の最初のモットーは、”While there’s Life, there’s hope.”(ライフあるところに希望あり)。これは、”Where there is a will, there is a way”(志あれば道あり)のもじりですね。

その後、1950年頃になり、”To see Life; to see the world.” つまり、ライフをみれば世界がわかる、と変わっていったみたい。これが映画のモットーに近いのですが、やはり映画に登場するスローガンは創作ですね。

それはさておき、気弱だった主人公がドタバタと世界を旅するストーリーと、登場する壮大な景色に見応えありで映画としては良いデキです。毒のない話はハリウッド的というべきか、サクセスストーリー好きな観客サービスなのでしょうか。昔のライフ誌を知らなくても面白く観ることができるはず。お薦め。