春うらら

一泉庵

 うららちゃんは最近医療ドラマで看護婦役を やっているけど、その話じゃありません。昨今 の雰囲気がだんだん春めいてきた件です。


気温が上がってきてコートがいらなくなると いう実質的な変化が最も大きな要因です が、それがなぜウキウキ感に繋がるのか、私 には未だに謎です。米国のように9月新学期 では桜の4月という雰囲気は絶対味わえない もんですわ。って言ってもあちらでは桜自体 が珍しいもんですね(苦笑)。
ずっと以前は春めいてくると、なぜかしら英 語が勉強したくなるという「病気」がでていま した。某国営放送の英会話テキストを買い 込んだり、英語テープの録音をはじめたり、 いろいろとやっては5月頃に元の木阿弥とい う繰り返し。それが英語がある程度使えるよ うになってからパッタリその「病気」が止み、 そのかわり、「フランス語病」が出るようにな りました。これも春のうららがなせる技なの かどうか。フランス語はものにはなっていま せんが、最近は免疫がついてきたのか、春 になっても「病気」が出ないので安心安心。

春といえば、梅に桃に桜、菜の花などと花 が美しく感じられるシーズンでもあります。そ して、それは料理素材にも関係してきます。
実は今日、京都仁和寺前のレストラン「佐 近」で昼食をとり、お料理の内容に春の息吹 を感じさせるものを堪能してきました。葉物 も春の緑の時期は美味しく感じられるのは私 だけはありますまい。考えてみれば、日本料 理って旬のものを大事にするので、季節季 節の有り難みをそのまま感じ取れるのがマ ル。細工の細かさと季節感が融合している とホンマに感動の一言ですが、佐近のお料 理には手軽にそれが味わえるので、さらにマ ル。そういう店を知っているのも私にとっては とっても幸せなことです。