空はこわい

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704bスノーデンさんは何故モスクワを出てエクアドルへ入国できないのか。わざわざパスポートゲートなんか通らなくても飛行機に乗る方法はいろいろあるのにどうしてだろう?
その訳は、飛行機に乗った後が問題だということ。米国やその同胞国が領空を飛ぶ飛行機を強制着陸させてしまうからです。そんなことを自宅で連れ合いに解説していたら、それが現実に昨日起きたのを知り、やっぱりなぁと思った次第。

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昨日の新聞によると、モスクワ発の飛行機をウィーンに強制着陸させたとのこと。それも、ボリビア大統領が乗る政府専用機を着陸させたというのですからメチャクチャ。

 【リオデジャネイロ=浜砂雅一】ロイター通信などによると、南米ボリビア政府は2日、ロシアから帰国途中のモラレス大統領を乗せた政府専用機が、オーストリアの首都ウィーンの空港に着陸を余儀なくされたと発表した。(中略)
米政府機関による情報監視を暴露したエドワード・スノーデン容疑者(30)が搭乗している可能性を疑うフランス、ポルトガル両国が上空の通過を認めなかったためという。(2013年7月3日12時01分  読売新聞より)

どこかで読みましたが、領空を通過する飛行機に対してそれぞれの国は、自国の権利主張で強制着陸を要求できるらしい。モスクワを飛び立った飛行機がエクアドルへ向かおうとしても、どこかの領空を通過しなければならず、その国の体制が米国寄りであれば飛行機を止めることができるというわけです。もし着陸拒否なら領空侵犯で攻撃破壊というオプションも出てきそうで、そちらの方が米国の狙いなのかもしれません。こわいなぁ。

それにしても、スノーデンさんが乗っているという疑いだけで、一国の大統領専用機をストップさせてしまう米国。ここからわかるのは、スノーデンさんがよっぽど重大な秘密を知っていて米国がその暴露を心から怖れていること、ボリビアの国権なんかどうでもいいこと等々。

704c米国がダブルスタンダードな国であることはご存じの通り。核査察なんて云って他国を抑制する一方で(これはこれでマル)、自国では粛々と核爆弾を作りキープしているわけだし、ロシアや中国とは表向き友好を保ってもウラでは盗聴、ハッキングは当たり前という国です。オバマ大統領だって、諜報活動はどこでもやっていることだと平然と開き直っていたじゃないですか。

そんな世界でスノーデンさんが暴露できる情報価値とはいったい何なのか。そもそも特定の盗聴内容なのか、システムの詳細なのか。前者ならウィキリークスと同じ話ですが、どうもNSAシステム絡みの根幹に関わることではないかと個人的には思う次第。

さて、あなたがスノーデンさんならどうしますか? 彼がどこぞのエージェントでなく、全くの一匹オオカミだとしても(不明)、しかるべき知恵を授ける連中はたくさんいるはず。私なら・・・・を狙って、とりあえず時間稼ぎです(・・・・はここでは書けません)。

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