1990年代にチェルノブイリから200〜300km程度しか離れていない場所でオリンピックを開催しようと目論んだら、賛同できますか？原発事故の汚染は深刻そうだ、こどもには甲状腺がんが出始めてきた…、という状況の中で開催しようとするなら、その開催国の良識すら疑われるのではないでしょうか。

東京開催というのはそれと同じようなことだと何故気づかないのか。
（左は東電のHPから引用）


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もう東電福島第一原発の事故はもう終わったんですか？　ウソでしょ。
いまだ建屋内には高線量の放射性物質はわんさかあるし、その除去解体は遅々として進んでいません。使用済み燃料の冷却化はまだ終わっていないはずだし、時折起こる余震のような揺れに一喜一憂しているのが実情ではないのか。

周辺の被曝汚染は解消したのでしょうか。否。
除染はうまくいかないし、出てきた汚染物質の処分先でどん詰まり。地下水汚染の処理もほとんど目途が立たない状況の中で海洋汚染は今後どんどん深刻化していくと考えるのが普通でしょう。

東電や国が、そんな厄介な状況から国民の目をそらそうと「事故は終息した」等と嘯いていますが、（従順な日本人はともかく）世界はそんなゴマカシに賛同してくれません。東京でオリンピックを開催するとしたら、250km程度離れた原発現場からの影響はないのかと聞きたいのがまず第一なのではないのか。私が招致委員会の１人だったら、口に出すかどうかは別として、そう思います。

でも、東京都はそれを全く無視しました。

福島県に原発を押し付けた東京都だからこそ、なのか。3.11やフクシマをなかったことにしたい気持ちが東京都自らを欺いたのかどうか、私にはわかりません。でも、世界は何を見ているのか、そのことに気づかない・気づかない振りをする都の姿勢に、私は原発事故の深層と未来を見てしまいます。