8月の志賀町長選挙選挙に関して

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既にお伝えしていましたが、私は地元滋賀県志賀町の町長選挙に立候補し、8月8日の投票で敗れました。その件について、堺市議の長谷川俊英氏が発行しているニュース・レターに小文を載せましたので、それをアップしておきます。…

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出典は、都市政治研究所ニュース・レター No.32 2004年8月号
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大型ごみ焼却場と合併を問い、
手作り選挙運動で町長選にチャレンジ

有田一彦(滋賀県・志賀町住民)

 私は滋賀県の志賀町長選挙に立候補しましたが、8月8日の投票で落選。その経緯と結果について報告いたします。

◆町長リコールと新町長の辞職
 志賀町には現在2つの大きな課題があります。1つは、滋賀県が計画している広域大型ごみ焼却施設の問題で、2つ目は隣接する大津市との合併論議です。
 昨年、住民は問題のごみ焼却場建設を推進していた町長をリコールし、10月の選挙で山岡町長を誕生させました。彼の公約は計画撤回や合併の住民投票でした。ところがどっこい、彼は今年3月に公約を破って合併推進に転向して迷走した挙げ句、6月末に突然辞任しました。
 住民は自分たちの作り上げた町長がほとんど役に立たなかったことにひどく落胆。次の選挙に誰が出ても山岡町長の二の舞になる、選挙に行くのもイヤだ、という住民の声が巷で聞かれるようになりました。
 
◆産廃反対の筋を通して立候補を決意
 このままでは、産廃反対の声がしぼんでしまう、誰かが筋を通した選挙をしないとこの町の未来がなくなる…、そんなことを仲間たちと議論していく中、私が出馬を決意したのは7月8日。投票日の1ヶ月前のことです。
 そこからは、あっという間の1ヶ月。選挙のシロウト集団であったため、私や仲間たちにとっては毎日が新鮮な驚きと苦悩の連続でした。そんな中で、長谷川俊英さん(堺市議会議員)から選挙の方法を教えていただいたことは、大きな力となりました。推薦届出方式・非所属も長谷川さんから学びました。
 
◆手作り選挙で、団体支援は要請せず 
 暑い盛りの8月の選挙でしたが、20人前後が事務局となって走り回り、お金のかからない手作り選挙を行いました。選挙カーはスピーカーセットを購入し、仲間の車に手書き看板を取り付けて制作。ハガキやポスターも紙だけ買ってコピー機や印刷機で制作。おかげで、選挙費用は40万円もかかりませんでした。
 また、選挙運動は、既成政党や団体に支援要請をせず、勝手連的に個々人の創意工夫で自発的に応援してほしいという要請だけに留めたため、しがらみのない、すっきりしたものとなりました。
 
◆政策伝わらず、組織力に敗北
 選挙中は選挙カーで町内をくまなく回り、1)産廃計画反対、2)財政の大幅見直し、3)住民本位のまちづくり、4)合併住民投票、などの政策に支持を訴えました。
 しかしながら、地縁血縁に加え自民党公明党の組織票で臨む相手方候補(産廃推進・合併推進)に568票差で負けました。ちなみに、当選者5927票、有田一彦5359票。投票率約65%、有効投票数11,672でした。
 健闘した、よくやったと慰めて下さる方も多いのですが、やはり負けは負け。政策などを住民に浸透させることができなかった私の力不足は否めません。来年の今頃は志賀町という名前さえ消えているかもしれませんが、諦めたらオシマイです。理不尽な滋賀県の広域ごみ政策を何とか止めたいと運動の再構築を図っているところです。
 
有田一彦(掲載紙には経歴説明・・・・)