本を手仕舞う

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こんな本が読みたかった、へぇ〜そんなことあるのか等々、何か面白そうな本を読むのはなかなか楽しいものです。そんなこんなでどんどん買い集めていると家の中は本だらけ。そんな人は私だけではないはず。でも、それも有限。ライフスタイルをそろそろ大幅に変えようかという段になり、家の中をちゃんと片付けてという家人の注文も日々厳しくなり、積もり積もる本を整理することに今夏から着手しました。

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今夏から本の処分を開始。いつになったら終わることやら。

本を読んでいて時間を忘れ、気が付けば日が暮れていた・・・、テレビを見たり新聞を読む時間がもったいない、そんな生活を長年続けてきました。でも本は実空間を占拠し、生活空間を圧迫してしまいます(笑)。ここ最近電子本が普及するようになると空間占拠のスピードは減速しましたが、それでも電子本でない本がジワジワ増えていきます。それに、それまでに手に入れた本の山はそのままです。

1999年に家を作る時、一万冊くらいは手元に置けるようにと書庫を作り、図書館にあるような可動式書棚を設置しました(積載重量に耐えるべく地中梁を設計)。ところが、それ以前の本を合わせると10数年前から本が収まり切らなくなり、書庫以外の部屋1つと居間の一角までも本の山が占拠するようになってしまいました。

大事なことが書いてある本は手元に置いておきたい、また読むかもしれないし等と考えると本は捨てられません。でも、そろそろ第二の人生設計を考慮する段になると、生活空間を圧迫する本はやはり邪魔者です。

前世紀には書庫なり倉庫で保管するしかなかった本も最近は電子化されるようになりました。また自炊と称する自己電子化の手段もあります。だから一度読んでも数年間開かなかった本は「もう必要なし」と決断することも必要ではないか、思い入れが少なくて処分しても読みたくなったらまた買えばいいではないかと開き直り、今年から本の処分を断行することにしました。

整理を始めると、へぇ〜こんな本を読んできたんだとか、また読みたくなるモノまで出てくるのでタチが悪い。あっという間に時間が過ぎていきます。新たな興味で本を探すのとはまた違った趣きが面白い。これではなかなか先に進みません。

以前書肆家の紀田順一郎さんが蔵書を処分せざると得なくなった経緯を本にしていらっしゃいました。御本人や奥様とひょんな縁で面識があることもあり、まるで我が子を見送るような描写に哀愁を覚えました。私の場合はそこまでではないにしても血肉となった(はず)の書籍の数々を処分するのはそれなりに身を切られるところもあるような・ないような・・・。

そこで、一回にダンボール五箱、六箱づつ売却処分することで「思い入れ」解消も分散することにしました。既に38箱送り出しましたが、絶対に残すものを除き、少なくとも200〜300箱の処分はまず必要かなぁと思うとちょっと気が重い。でも少し隙間が出来てきた棚や床が見えてきた部屋を見ると身が引き締まる思いもあり。

学生時代に買い求めた数学全集。多様体などに興味を覚えたものの、基礎数学は私の人生に如何なる影響を及ぼしたのか不明。