SMBG 4: 藤吉郎方式

.Lowcarboあるいは糖質制限 SMBG

血糖値計が低温環境ではおかしな値を出してくることを先日書きました。たった1回のデータで言うのも気が引けるので再度テストしたところ、また似たような結果を確認。今回は温度測定を精密にしたところ、前回のデータも見直す必要があることが判明。厄介だな〜。

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今季の低気温のせいなのか、自分で測る血糖値(SMBG)が冬になってからばらつき始め、おかしな値まで出るようになりました。昨年の暮れくらいから早朝空腹時の血糖値が100を超え、日によっては110を超える日まで出るようになったため、食事の内容か体調に何か面倒な問題が起きたのではないかと心配していた位です。

当初「暁現象」も疑いましたが、先日「E-1 エラー」が出現するに至り、どうやら血糖値計が低温時におかしなデータを出していたのではないかと考え、温度特性について考慮する必要性に思い至りました。

まず1月22日に簡単に温度特性をチェックしたところ、15℃以下では問題ありという結論になったのは報告した通りです。その後、早朝のみならず血糖値の測定の際には先に述べた「藤吉郎方式」を採用し(注記)、体温で測定器を充分に馴染ませてから測ることにしたところ、以前よりも10〜20程度低い血糖値になりました。これなら春秋の値とほとんど変わらず、一安心(と思っています)。

(株)佐藤計量器製作所の赤外線放射温度計。私のは少し古いタイプ。

(注記:藤吉郎方式とは)パジャマやシャツ等のポケットに血糖値計(とセンサー)を入れ、体温で充分に温めた後、20℃以上の温度環境で測定する方法。当初15℃としていましたが、より高い温度たとえば20℃の方がベター。これを拙宅では藤吉郎方式と称しています。命名は秀吉が信長の草履を胸元で温めた故事に因んだもの。

さて、問題の温度特性ですが、たった1回のデータでは信頼性に不安ありということで再度同じような試験を繰り返してみました。

前回同様、測るのは標準液。値が違えばそれは測定誤差と温度による違いということになります。

なお、今回は測定時の室温ではなく、左写真にあるような非接触型の温度計を使って測定器の温度を測りました。温度特性の評価をより正確に行うためです。

結果は下の通りです(測定日は1月26日)。横軸は「測定器の温度」を非接触型の温度計で測ったものです。

これを見ると、18℃以上では90から110前後に収まっていますが、14℃や16℃ではかなり高めの値になっています。測定誤差が15%もあるので、どれもまぁそんなものだと思えば思えないこともありませんが、前回の試験同様15℃以下のプロフィールには問題がありそうです。また、92と125ではメンタルな受け止めが全く違います(苦笑)。

もう1つ。血糖値測定は測定器そのものの温度を考慮すると室温15℃や16℃でも安定性に難点がありそうな感じ。どうやら18℃とか20℃付近のいわゆる快適温度帯で測る方がベターなような気がします。この件、本来は実験計画法などで精緻に検討すべきかもしれませんが、そこまで私ようやりません(笑)。気になる方は追試をどうぞ。とにかく以上のことから、自分自身は先の「藤吉郎方式」で血糖値を測ろうと再確認した次第です。