水道法の改正、知ってますか?

Water

 週刊金曜日1998年7月31日号にも書きましたが、昨年来の改正水道法の施行によって、水道管や関連設備(給水装置)の規制緩和が実施されました。今回の規制緩和の本来の目的は煩雑な検査の解消や市場競争の活発化を狙ったものですが、赤水や漏水に悩んでいる消費者には朗報です。
今まではどうだったかというと、住宅建設で給水管の設計をしようとすると、奇妙なことに水道事業体の外郭である日本水道協会がお墨付きを与えた製品でないと自治体が認可しない等という慣行がありました。厚生省でも自治体の水道当局でもない関連外郭団体の規格に一般人が従わなければならないというのは変ですね。
 しかし、今後は銅管や塩ビ鋼管以外の管材でも一定の規格を満足すれば自由に設計施工できます。たとえば、JIS規格の架橋ポリエチレン管等を使えば、赤水の原因となる鉄管・鋼管を避けることができ、管材の劣化や腐蝕による漏水、さらには有害物質の溶出も少なからず改善できるはずです。
 残念なことに、ほとんどの水道当局は今回の改正施行を積極的に紹介していません。厚生省はここ最近インターネットでの情報公開を推進していますが、この件についての通知や解説は載せていません。なぜでしょうか。積極的に紹介したくない何らかの理由があるのでしょうか、私にはわかりません。インターネットで解説していたのは横須賀市くらいで、当局以外の人で知っている人の方が少ないのも当たり前です。せっかくの規制緩和を有効なものとするためにも情報提供を推進してほしいものですね。