海外旅行と血糖値 ニース番外編 その3
2014/10/30
.Lowcarboあるいは糖質制限 .Travel & Taste
私が低炭水化物食を実践中であることは既にお伝えしている通り。毎日血糖値を測定し、動向を把握していますが、今回のニース旅行では血糖値が高めになってしまいました。厄介ですね〜。その原因はいったい何なのか。今回はその話です。
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低炭水化物食、いわゆる糖質制限を私が始めてから、この10月末で2年になりました。詳しくは別項で触れますが、ここで問題にするのは海外旅行時の血糖値のこと。
今回のニース旅行は糖質制限を実践してから初の海外です。自己血糖測定器(SMBG ; Self Monitoring Blood Glucose)を旅行に持ち歩き、いろいろ測定してみたところ、おかしな結果が出てきました。起床時の血糖値が高めで、日中も下がる気配がありません。なんじゃいな、これ。
ニースに着いて起床時血糖を計ると110~120ちょい。あらら、高めだ。初日の朝4時過ぎで114、翌々日の朝7時過ぎは121、次の日の早朝6時前は116・・・、概して110~120くらいで日本にいる時に比べて高めです。何かイヤな感じ。体調が悪いのかな。
なぜだろう、パスタやパンなど炭水化物はできるだけ避けているのに・・・そう考えていて、あることが頭に浮かびました。ニースの朝7時は日本時間で14時、早朝5時なら日本の正午。つまり、時差が7時間あるため、ニースの早朝とは日本のお昼なのです。日本のお昼なら私の血糖値は110~120位なので別段おかしくありません。
私の起床時の血糖値はだいたい80〜100。起きるとすぐ10〜20アップ。午前中は交感神経系優位なのか、朝食の有無にかかわらず、110〜120まで上がり、お昼に糖質を摂ったら上昇。夕方頃には100前後まで低下し、夕食でまた少し上昇、就寝時から翌朝までゆっくり低下していくというパターン。
健常な人なら血糖値が上がっても即インスリンが分泌されて血糖値を下げるのでしょうが、膵臓機能がヘタっている者はそのレスポンスが小さくて緩慢。その結果、私のような血糖値の日内変動が生まれるみたい。私の場合、海外でもからだが時差調整できずに、日本時間の変動パターンをそのまま引き摺ったのかもしれません。
そういうことを知らずに、血糖値が高めな時間帯に糖質の多いものを食してしまうとどうなるか。たとえば、血糖値が120を超えているような時間帯に糖質を30gも摂ると、一時的な血糖値は200を超えてしまいます。インスリンが追いつけばいいのですが、その機能が弱い者はやばい。
今回の旅行は10日間でしたが、結局この程度の短い期間では、私のからだは日本時間の記憶のままで時差調整できず、血糖値の変動パターンはそのままだったようです。ちなみに、乱れた血糖変動が普通に戻るまで帰国後ゆうに1週間はかかったので、からだの反応が遅れていたのでしょう。現在は普通に復帰。
狭心症以来お世話になっている主治医にそのことを伝えたら、海外旅行で体調を壊す人がいるというのはそういうことかもしれませんね〜、そこまで自分で計ったからわかった話で、普通は何か調子が悪いということで済ませているんでしょうかね・・・とのこと。
なお、上記の話は海外旅行で血糖値を追跡した例の1つです。若い人なら時差を吸収できるのかもしれませんが、50代後半の私にはもう無理でした。そういえば、私の狭心症の最初の兆候は海外旅行の時。総じて、血糖値に問題がある人は時差のある海外へ行く時には要注意です。
ということで、今回のニース旅行レポート及び番外編はおしまいです。ご精読ありがとうございました。