ハイブリッド車の燃費は如何?

.EcoStyle

半年ほど前、トヨタのプリウスに試乗してみましたが、街中を走り回ってみて意外に燃費効率が芳しくないのが不思議でした。どうも私だけの感想ではないようで、昨年辺りから米国でも誇大広告ではないかと問題になっています。なぜ、そんなことになるのか、少し考えてみました。…


プリウス(トヨタ)やシビックハイブリッド(ホンダ)等は、ガソリンエンジンだけでなく電動モーターを使うことで燃費を向上させることを目指しています。有限の石油資源の枯渇対策や炭酸ガスの排出を抑えたいというわけです。

これらハイブリッド車は国の10/15モード試験によると、ガソリン1リットルあたり約30km走るというのが売り。ガソリン使用量でいえば、普通車の約半分ですから、排ガス削減効果も倍以上ということになります。でも、私の実感では30kmはとてもいかずに20km以下。プリウスの前面パネルに燃費性能が表示されるのを見ての話ですから、単なる思いつきではありません。

もちろん、走行環境や渋滞状況によって燃費性能は大きく変わるでしょう。でも、ネットでの感想やオーナーの方々の話でも私の印象と同じようなデータが数多く報告されています。たとえば、米国の例でいえば、ハイブリッド車の燃費に不満の声というのがあります。その中でも紹介されているコンシューマーレポートでは「市街地でのシビックハイブリッドの燃費は平均11.1キロ、プリウスは平均14.9キロ」というデータが出ていました。これなら、普通車とたいして変わりません。日本の例も価格.comなどの掲示板に出ていますのでご覧下さい。

さて、排気量が1300ccや1500cc級のガソリン車でも性能が良いものなら、15km程度は出ます。私の経験では10数年前のシビック1500ccでも15kmは走っていましたから、ハイブリッド車の性能が非常に高いというのはちょっと言い難い。もし、燃費を抑えようという気があるなら、排気量のより小さな車を選んだ方がベターではないかとも思ってしまいます。

思えば、トヨタにしてもホンダにしてもハイブリッド車を大々的に宣伝していません。ガソリン車の売り上げの方が大きいから気兼ねしているのか、それとも石油関連会社の神経を逆撫でしないようにしているのか。でも、燃費性能がそれほど高くないことを一番知っているのはメーカーです。だから、燃費が非常にいい等というのを大々的に広めるのを躊躇してしまうのかしらん、と思ったりします。

というわけで、現段階では私、ハイブリッド車に少し懐疑的です。走行環境によっても普通車よりも幾分燃費は良くなるでしょうが、すべての場合においてそうではなさそうです。未来への先行投資としては意味があるのかもしれませんが、それならそうと明確に消費者に伝えるべきでしょう。

さてさて、ハイブリッド車のオーナーの方でどなたか、実データと率直な意見を伝えて下さいませんでしょうか。