いつもながら・・・

Extra

いつもながらメディアとそこに登場する人物はウソツキかなのか、それとも知っていて別の意図で報じているのか・・・そう思うことしきり。食品関係の値上げの話があれこれ喧しい昨今ですが、小麦の値段などが高騰、だから値上げだと説明されています。本当? 

たしかに小麦の商品価格はここ3,4年高騰してきました。1ブッシェル3ドルくらいから、つい先月は13ドルを超えました。なんとまぁ約4倍!。そういう意味では「小麦の値段などが高騰」というのは事実。

でも、それから急に下がりはじめ、8ドル台まで落ちて現在は9ドル前後。高値からみれば3割〜4割落ち。だから、「価格は高値から3割以上下がった」と付け加える方が実際に近い「事実」。単に「高騰」と説明するのとの差は大きい。

きついことを云うなら、 メディアは単に商品価格の高騰を報道しているだけではなく、彼らのスポンサーの多く、つまり今回値上げに踏み切った大企業の姿勢を正当化しているのでは?。だから、それが下げ気味になっていることなどはなかなか云いにくいのではないでしょうか。

ちなみに、コーンや原油はまだ高騰中。でも、 ココアやコットンはここ1ヶ月強で約2割落ち。これが見えにくいのは日本では小麦やココアなどの相場が立っていないというのもありそうです。

さて、なぜ小麦などの商品価格が高騰したのか。商品需要が増えたということがあるのでしょうが、思うに、サブプライム問題等で株式市場や債券市場から逃げたお金が商品相場に入り込み、いっきに値を上げてきたという説明の方が当たっていそうです。

だとするとこれから何が起こるのか。坂には上り坂と下り坂があります(余談ですが、昔の相場師は「真坂」もあると云いましたが、某政治家が使ったので安っぽくなってしまいました) 。食材の価格も上がりっぱなしということはありません。いつかは下げに転じます。

それはいつなのか。時期はわかりませんが、商品相場に入り込んだお金が株式や債券に戻る時が「その時」だというのが、先の推測からの読みとなります。来週、米国大手金融機関の4半期決算が出揃います。おそらくかなり悪いものが暴露されるものと予想されますので、いったん株式債権相場がかなり落ち込むかもしれません。悪材料出尽くしならば、そこがマネーの引っ越し時期になるのではないかと私は睨んでいます。ただし、私は預言者ではないので信用しないで下さいね(自爆)。

ということで、メディアの云い分にはいつもながら要注意。商品相場の今後は消費者物価に大きな影響があるので、誰かの言い分を無批判に鵜呑みにしているとボラれますよ。