ルロワ

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マダム・ルロワの愛からワイン―ブルゴーニュ 土の味・風の香りLeroyと書いてルロワ。レロイじゃありません。最初は私も読めませんでした。フランス語ってホンマに発音が難しい。おっと仏語の話じゃなくて、ワイン。
マダム・ルロアが率いるワインのドメーヌがルロア。20年くらい前まではロマネ・コンティのオーナーの1人でしたが、骨肉の争い?!で権利がなくなったので、今は自身のドメーヌ、メゾン、ドゥーヴィネの3つのライナップで、マダムのワインを愉しむことができます。

ルロアといえば、高島屋がドメーヌの共同経営者なので、90年代に京都高島屋のワインテスティングでは随分飲みました。管理もしっかりしているので外れは皆無に近いのですが、何しろ高い(苦笑)。エチケットがシンプルですので、知らない人で外見で評価するような人には無縁かもしれません。でも、ルロアのワインってかなり質が高い。

ちなみに、マダムはシャネルを着て野良作業を行うオーナーとしても有名ですが、人並みはずれた嗅覚味覚の持ち主だと云われています。その証拠はワインを飲めばよくわかります。

そのルロアですが、最近メゾンものが日本にどっと入荷されたようで、いろんなワイン屋さんが売っていました。その中で一番安い&基本的なものを3本ゲット。ブルゴーニュ・ブラン1997。これが思いかけず掘り出しものでした。

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ワイン、とくに安いものは当たり外れが多くてギャンブルみたいなものですが、そこはルロア。10年も経ってから蔵出しで出してくるのも凄い。ワインは熟成した白ワインの香りと味が一通りでていて、寿司に合わせてみましたが、醤油やショウガにもさほど負けません。これが3000円前後というのですから驚き。同じレベルのワインをレストランで飲むといったいいくら?と考えてしまうほど。

ルロアのが美味しいのはそれなりに理由があります。だって、ルロアが売り出す超高級ワイン用のブドウの余り残りを廉価版用のブレンドにも使うから。年によってはとんでもなく美味しいのが出てきますので、村名なしクラス名なしのモノでも要チェック。昔からそう聞いていましたが、この1997はその1つだったかも。

連れ合いともどもあまりに感心したので、再度注文しようとしたら品切れ。諦めずにインターネットを検索して別の酒屋さんで発見。追加で12本買いました。これで、ちょっとイイ料理を作った時の食中ワインを当面確保。こういうのを見つけた時はホンマに嬉しくなりますね。

写真にある星谷とよみ「マダム・ルロワの愛からワイン」はマダムの生き様を紹介していて面白い。たしか女性向け月刊誌に連載していたものをまとめたものだったような。以前高島屋でワインテスティングしている時にその雑誌を手にとった記憶があります。