プール洗体槽2003年

プール事故

Sさんからファクシミリで、地元志賀町の中学校プールの洗体槽が今夏から使用されないことになったとのこと。やっと中学校の洗体槽は不使用に辿り着きましたが、小学校はまだ使用しています。学校プールで洗体槽を使用している地域はまだまだ多いはず。いったいいつになったら、つまり、いったい何人のこどもの皮膚を痛めつけたら、問題の改善に向かうのでしょうか。

Sさんに引っ張られて地元の小学校へ出向き、あれこれ云ったのは、この町に引っ越してきた3年前のことでした。その時、小学校プールに飛び込みスタート台がついていたので、これは事故の原因になると指摘し、撤去してもらうことになりました。でも、当時、洗体槽への対応は検討するという程度でしかありませんでした。

私が水泳プールの洗体槽の危険性に気づいたのは約12年前。日消連関西グループからの問い合わせに応じて、調査を始めたところ、学校プールの塩素消毒の実態があまりにも杜撰であることがわかり、その後、いろんな所で問題を指摘し、そして全国各地の廃止運動に協力してきました。
先駆的な先生方や岡山県の養護教員部の取り組みをはじめ、マスメディアでもかなり取り上げていただいたこともあり、西日本では多くの学校が洗体槽を廃止したり、実質的に使用中止にする学校が増えてきました。岡山県では昨年度で全校の洗体槽が廃止されたと聞いています。

もともと洗体槽はあまり効果がありません。むしろ、皮膚への悪影響の方が大。入泳前の体をキレイにするにはシャワー設備の充実と衛生管理の徹底が一番です。洗体槽を止めたから問題なしとするのではなく、役に立たない洗体槽を諦めて、温水シャワー設備などをきちんと用意して対応してほしいものです。 ’