SWH 15mm

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ズミクロンの35mmと50mmを持つ身として、もうレンズは要らない等と嘯いていたのですが、先日吉野の桜を写真に撮りながら広角なレンズが、それも20ミリかそれ以下のが欲しい……と思ってしまいました。
そして、手に入れたのがフォクトレンダーのスーパーワイドハリアー(SWH)15mm/F4.5。先月出てばかりのデジタルに特化したLEICA Mマウント用レンズです。

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haru1504a先日吉野の山で見渡す限りの桜を観たのはお伝えした通り。視界の隅々、いやそれを超えて広がる美しい景色を写真に収めようとしても35mmレンズでは全く画角が足りません。28mmでもダメ。ふだんは35mmか28mmで十分だったのですが、広大な景色ではやはりもっと広角なレンズが欲しいなぁ。

あれこれ調べてみると、LEICAには18mmとか21mmという超広角な焦点距離のレンズあり。でも、お値段は流石の30数万円。本場ユーロ圏のユーロ価格(VAT抜き)でも1割安になるかどうかでやはり高い。ちょっと試しで使うという気易さでは買えません。今後ユーロ円が大幅に円高に振れたら再検討しようと考え、見送ることに(哀)。


替わりといっては何ですが、ちょうど先月出てきたフォクトレンダーのスーパーワイドハリアー(SWH)15mm/F4.5を手に入れました(注)。開放F値が大きくても最近のデジカメならISO調整でなんとでもなるのでまぁ問題なし。

SWH15

画角は110度。50mmレンズの40度前後、35mmレンズの54度前後と比べるとびっくりするほど視界が開けます。これなら吉野の山も一望できたのになぁと思っても既に遅し。次の機会があれば挑戦してみましょう。

問題の写りはどうかとちょっと心配しましたが、こちらの予想よりも意外なほどシャープなので、とりあえず満足。デジタルの偽色や色被りはフルサイズのMMを使うとモノクロだから不明ですが、APS-CセンサーのGXRでは確認できず。超広角なので周辺の歪みや撓みはまぁそんなもんでしょう。

haru1504dところで、超広角レンズは絞ればパンフォーカスだからピント合わせの必要がないというのはちょっとウソですね。いくら被写界深度が深いとはいえ、ピント合わせをした部分はしっかり写り、はずれるとぼやけます。

ということで、フルサイズのMMにSWH15mmをつけて撮ったものは既に紹介していますが、明日以降数葉追加しておきます。(本ページの写真はAPS-CセンサーのGXRにSWH_15mmをつけて撮影したもの。したがって、焦点距離は実質22.5mmとなっています、念のため)

(注)フォクトレンダーというのはオーストリアの会社ですが、現在は全く生産を行っておらず、日本のコシナにラインセンス生産を譲渡しています。だから、作っているのは信州中野のコシナ。まぁ経緯はともあれ、世界中のLEICAファンが使うレンズを日本メーカーが製作しているのは実に素晴らしい。ちなみに、カールツァイスのレンズも現在はほぼコシナが作っています(例外あり)。