よりみどり化するアップル

.EcoStyle

アップルが有害物質が含まれる製品の製造に対する見解を発表。Mac使いにとっては実に嬉しいニュースです。

たとえば、CRTディスプレイには鉛が含まれています。その量たるや、典型的なCRT1台に鉛1.36kgというからトンデモナイ。アップルは鉛を含むCRTの出荷を2006年までに止め、現在の液晶CRTのiMacについては1g以下とのことです。

また、電化製品には必需品である塩ビについてもアップルは2008年までに完全排除の厳しい方針を打ち出してきました。

「Apple plans to completely eliminate the use of PVC and BFRs in its products by the end of 2008.」
(http://www.apple.com/hotnews/ agreenerapple/ 所収)

塩ビはケースだけでなく、配線ケーブルや基盤回路に使う関係部品にわんさか使われていますから簡単にはいきません。また、BFRsというのは臭素化難燃剤のことであり、きわめて危険性の高い神経毒です。これらを2008年までに完全排除できれば、かけ声だけの他のパソコンメーカーよりも何歩も先にいくことになりますね。*注

その他、アップルはヒ素、水銀等についても2008年末までの完全排除をうたっています。この好感が持てるアップルの姿勢に、Mac使いとしては実に嬉しい限りです。

ただ、アップルも営利企業。他のパソコンメーカーが有害物質の完全排除の姿勢が曖昧だったり、未だに打ち出していないことにしっかり触れているところなんかは、タダにはグリーン化しないゾという逞しさを感じさせます。

私自身、自宅の建築で塩ビ排除を狙い、従来置き換えは厄介だとされてきた水道管や電線も塩ビなしのものを採用しました。当初できるかなぁと心配もありましたが、拙宅工事記録で紹介した通り、案外うまくいき、とくにサヤ管工法の普及に大きな一石を投じることができたと自負しています。

ところが、塩ビ業界の肩を持つ学者や関係者等は、「やりすぎだ」「偏執的だ」と云ってみたり、水道水の危険性を煽るトンデモナイ者であるかのように言いふらした人もいました(このうちの1人で某大学の先生は塩ビ業界関係との関係が深いので業界の肩を持ったということでしょうか)。

それらヨイショ連中の方々は、今回のアップルの動きなどをどう考えるのでしょうか。私に対してと同じように、「やりすぎだ」とか「偏執的だ」と非難するのでしょうか。そんな夢みたいなことを云っているからMSの後塵となるなんて言い草も出てくるかもしれませんね。足を引っ張る人の心性とはそんなことところでしょうが、まぁそんなことはどうでもいい。自然環境によってより良いのはどちらの判断なのか、それはあなたが考えること。

インターネットで容易に情報が得られるようになってきた現在、権威の背後にある利権構造には要注意。さもないと誰か力の強いものとそれに迎合する取り巻きの思うツボとなってしまいますね。

*注:塩ビには鉛が含まれていますが、アップルの見解にはそのことが触れられていません。鉛の箇所で問題にしているから…というのかもしれませんが、私からすれば減点対象です。