
もう1つ、こちらも先日観た映画「1975年のケルンコンサート」。当時ドイツのケルンで行なわれたキース・ジャレットのピアノコンサートをドキュメンタリータッチにしたもの。映画を観てびっくり、リサイタルの背後でいろんなことが起き、実現できたのが嘘みたいな話だったことがわかりました。
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調べてみると、キースの「ケルンコンサート」はジャズのピアノソロアルバムではトップセールスらしい(発売当時はLP)。個人的な話をいえば、当時ジャズに馴染みがなく、コルトレーンは聴いても、キース・ジャレットやチック・コリア、ボブ・ジェームズを聴くようになるのは80年代になってからでした。
さて、「1975年のケルンコンサート」、あの演奏が譜面なしのフリージャズだったとはまずぴっくり。おまけに本コンサートのプロデューサー は当時17歳。私とほぼ同年齢の女性がケルンのオペラハウスに話をつけ場所を確保したというのですから、これまたびっくり。
ところが当日会場にあったのは鍵盤数が少なく音もおかしな練習用のピアノで、キースの要求だったベーゼンドルファー・インペリアル(オーストリアのピアノ)ではありませんでした。
さぁ大変。キースはこんなピアノじゃ弾けないと云い出すので電トツで近隣のピアノを探し出したり・・・、てんやわんや。 結局、急ぎの調律で何とか誤魔化し、最後はキース本人を説得して開催にこぎ着けるのがサスペンス仕立てで面白い。事実関係を知った上で改めてアルバム「ケルンコンサート」を聴くと全く違った趣きが出てくるから不思議です。
あれから51年、即興だった「ケルンコンサート」を譜面起こして演奏する人がいますが、この映画を見てしまうと曲の意味合いというか背後にある苦しみとか、演奏の奥行き深みとの違いを感じざるを得ません。やはりオリジナルが一番。とっても美しい楽曲です。
さて、今回も連想ゲーム?!を1つ。私がケルンを通過したのは1988年5月のこと。「ケルンコンサート」の会場だったオペラハウスはライン川を隔てて中央駅の東向かい側、この映画で紹介された話を知っていたら列車の車窓から「オペラハウスはどこ?」と探しまくっていたに違いありません(笑)。