糖質制限1年経過 その3

.Lowcarboあるいは糖質制限

tree131113b再度私の血糖値について。わかったこと、気になったこと等、自分の備忘録を兼ねて記します。血糖値の大小に興味のある人には何かの参考になるかもしれません。話が細かいので関心のない人はパスして下さい。

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先日この1年間の起床時血糖値のデータを示しました。その時、

最初は90以下から120超まで変動が激しかったのですが、次第に90〜110程度に落ち着いてきました。

と説明しました(80前後の値についての説明については間違っていました。詳しくは後述)。

でもこれだけでは血糖状況の回復基調は読めません。というのも図を見る限り、血糖値それ自体はそれほど変化しておらず、控え目に見ても良くなった・改善してきたとは云えない、というのが通り相場でしょう。おまけに夏場は少し高めで、日を追うごとにだんだん下がってきたということはできません。

これじゃ糖質制限で血糖値の改善はなされていないのではないか、ホンマに効果はあるのか、という意見が出てきてもおかしくありません。でも、他のデータを併せてみるとどうなるか。

tree131113まず、食後血糖値は確実に改善されてきました。食後1時間値、2時間値あるいはそれ以降の血糖値を測ると、昨年末の状況と現在ではかなり様相が違ってバカ高い値は減ってきました(データはここには提示していません)。加えて、HbA1cは5.6〜6.1から5.2まで下がってきており、確実に日々の血糖値が下がってきてたことを示しています(HbA1cは血中ヘモグロビンに血糖が結合したもの。赤血球の寿命程度の期間の血糖値を反映する)。

また、この1年、体脂肪量と体重の大幅な減少がありました。そのことは脂肪をエネルギー源として活用していることを示していますし、体内脂肪が減ることでインスリン抵抗性の改善に繋がっているはずです。同時に膵臓の負担は減っていますから、先の起床時血糖値のデータは横に置いても回復基調はそれなりなのではないか、と考えています。

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ところで先の起床時血糖値のデータですが、細かい所をみると面白いことがわかってきました。下図は起床時の血糖値のみを時系列で表示したものです。

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まず、血糖値80以下のほとんどは前日お昼にフルコースの外食をとり、お腹いっぱいなため夕食を省いたケースです。つまり、前日晩の食事を摂らなかったことが翌朝の血糖値を減らしたようです。

逆に考えると、夕食に糖質を摂らなければ翌朝の血糖値は下げられるということ。朝から昼までの血糖値が高めに出る人の場合は夕食時の糖質制限はきわめて重要だ、というのがこのデータから明らかです。

また、尖ったように出現している高い血糖値の方を子細に眺めると、前日晩に大量に糖質を摂ったケースが多いことがわかりました。たとえば、H1はお寿司、H2は正月の夕食、H4、H5、H7は近所のイタリアンレストランでパスタ&デザートを頼んで糖質たんまり摂った等々です。

つまり、夕食時に炭水化物をたくさん摂ると翌朝の血糖値は高くなるというわけ。これもまた、夕食をとらない、あるいは夕食時の炭水化物をできるだけ避けるということが、血糖コントロールで如何に大切かを示しています。

お寿司についていえば、糖質制限を始めた頃には翌朝の血糖値は130を超えていました。でも、その後この1年に同じお店で同じような量を食べてもそれほど上がらずに済みました。糖質量としてはほぼ変わらず食事時間もほぼ同じでしたから、私の体の方が少しばかり改善されてきたのもかしれません。だとしたら、嬉しい変化です。

糖質制限を1年やってみて、お寿司でも中華でもイタリアンでも食事の時間をじっくりかければ、私の食後血糖値は130、140程度で抑えられ、翌朝でもそれほど高めに出ませんでした。ラッキー。

ガチガチの糖質制限でないとダメだという人もいるようですが、モノの考え方はヒトそれぞれ。美味しいものを食べることができない人生なんか、私にはとても考えられません。ときどき制限の羽目をはずしても、前後の食事調整でなんとかコントロールできそうです。そんなこともわかった、この1年でした。

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(注)自己血糖測定における測定誤差は機器によってもいろいろ。私が使っているアキュチェックアビバの場合、センサー誤差はプラスマイナス15%。とすると、血糖値100mg/dLといっても、85〜115の範囲にあるということになります。夏季の温度補償の問題もあり、自己測定による血糖値というのはその程度のデータしか得られていないのですから、個々のデータの細かな比較よりも数値群の傾向に注目する方が良さそうです。