木桶コンポストはお手軽です

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ミミズコンポストをやめ、木桶コンポストに一本化したことは既にお伝えした通りです。その木桶コンポストについて改めて整理しておきます。

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以前地元で『脱ごみ宣言』(2003)を打ち上げた時、生ごみコンポストのいろいろな方法と友人たちの実例集をまとめたことがあります。その時に挙げたのは、1)地面そのものを利用する、2)いわゆるコンポスターを使う、3)木桶や木箱等を使う、4)ミミズを使う、5)EMバケツ でした。

どれも一長一短あり、といえばバランス感覚で聞こえが良さそうですが、コストの安さで比べれば、地面そのものを利用する1)が一番ですし、できる土の良さでみるなら、4)のミミズコンポストが最高です。

厄介な問題は手間や衛生上の問題で、これは個々の事情や好みで大きく変わってきます。私は1)3)4)の3つに挑戦してみましたが、庭の広さや発生するニオイやムシの不具合についての対処方法の難易度から、3)の木桶コンポストに落ち着いたというわけです。

改めて木桶コンポストを紹介しますと、木桶に生ごみと土を入れて放置するだけという実に簡単な方法です。紹介というまでもありませんね。

木箱でも同じですし、段ボール箱を使うという方法も可能です。プラスチック容器でない理由は容器表面からの水分蒸散を狙っているからですが、反面、容器が腐りやすいという欠点もあります。拙宅の例で云えば、同じ木桶を植木鉢に使うと5年くらいで腐るのに比べ、コンポストに使った場合には10年くらいはまだまだ大丈夫ですから、木桶や木箱の腐蝕はあまり気にしなくても良いかもしれません。強いていえば、シロアリには注意しておいた方がいいかもしれません。

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右は現在生ごみ投入中、左が約1ヶ月放置したもの

なぜ、こんな方法で生ごみがコンポストになるのか不思議に思われる人がいるかもしれません。でも、理屈を考えれば簡単です。生ごみの中の最も比率の高い重量成分は水。その水を飛ばしてしまえば体積はいっきに減ります。ただし、表面の水はそのまま乾燥できますが、物質内の水は表面や細胞膜を壊さないと外に出てきません。そこで土中微生物の登場です。

生ごみといっしょに混ぜる土に含まれる微生物の働きによって物質内の水が次第に外に出されます。それが蒸散すると、生ごみの体積は10分の1、いや数%にまで減っていきます。その過程で、生ごみ中の栄養分は土の成分と同じようなものに変化していくので、コンポストの出来上がりというわけです。混ぜる土は庭の土で大丈夫ですが、微生物リッチなものが好ましいので、私は「もくもくファーム」のコンポスト用資材と家で出る精米カスなどを混ぜて使っています。

さて、できた土のようなものは生ごみの成分によっては特定の栄養分が高いものになります。また、有機物の分解発酵が不十分な場合には、そのまま使うと作物に悪影響ができてきます。そこで、1〜2ヶ月のコンポスト作業の後にさらに数ヶ月の馴致作業が必要だとされています。期間の話は細かくなるので触れませんが、木桶の中味を庭などに半年くらい雨ざらしで放置しておけば大丈夫ではないでしょうか。アバウトな話で申し訳ありませんが、拙宅ではそうしています。

以上が木桶コンポストの説明でした。容器にそれほどお金をかける必要もなく、土もあり合わせのもので行うことができます。最近、『環境』が商売になることに気づいた人たちが多くなり、リサイクルだとかコンポストだとか云いながら、高額なモノを売りつけるケースも目につくようになりました。そうした環境利権会社には引っかからないようにして下さい。

(お詫び)脱ごみサイトは閉鎖したため、以前の内容が見ることができなくなっています。重要なものだけでも後日復活させますのでご勘弁下さい。