糖質制限で治す花粉症

.Lowcarboあるいは糖質制限

アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる! (青春新書INTELLIGENCE)最近もまた某新聞で糖質制限を貶めるような御用学者の話が出ていたそうな。従来の低カロリー療法が如何に患者を苦しめてきたかという反省のない処で、新しい風を吹き消そうとしても無理だよ。

さて、今回紹介するのは溝口徹さんの「アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる!」(青春新書 )。アレルギーの原因には糖質の過剰摂取に関係がある。どうすれば花粉症などのアレルギー症状が改善できるか、そのことを具体的に示した好著です。



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最初に云っておくと、この本は糖尿病にターゲットを絞った本ではありません。あくまでアレルギー。
栄養療法の専門家であるお医者さんが、アトピーや花粉症みたいなアレルギー症状は食べ物の糖質を減らすことで大幅に改善できた、ということを解説したものです。

溝口医師が日々治療にあたっていると、アレルギーにかかる人たちには共通の食傾向があることに気づきました。それは「甘いもの好き」、あるいは「糖質過多」な食事をしていること。どちらも血糖値を急激に上げてしまうのが特長です。そこで、糖質の摂取を押さえてみると、花粉症などのアレルギー症状が8割の患者さんで改善したというわけです。著しい効果ですね。

なぜ糖質制限が花粉症などのアレルギー症状に有効なのか。血糖値が上がると膵臓からインスリンが出てきて血糖値を下げようとします。でも、上昇が急激だったら血糖値を下げ過ぎてしまいます。そうすると今度は、副腎からアドレナリンやコルチゾールなどのホルモンが出てきて血糖値を正常値まで上げようとするのです。これが私たちの体内における血糖値のコントロール。

ところが、糖質過多な食事を毎日摂り、食事毎に急激な血糖値の上昇がなされると膵臓や副腎が疲労してしまい、糖尿病になったり副腎疲労症候群になったりします。溝口さんが問題にしているのが従来問題にされることのなかった後者のケースでした。

コルチゾールはステロイドホルモンですから、本来はアレルギーに有効なのですが、糖質過多な食事で頻繁に出動要請され、その結果副腎が疲労してしまうと、必要な時に出るモノが出ないということになってしまい、花粉症などのアレルギー症状が治らなくなるのだ、これが溝口さんの主張です。

氏の言い分が学問的にはどこまで信憑性があるのか私にはわかりませんが、理に適っているような気がします。というのも、私にはピッタリこの言い分が当て嵌まってるんです。

私は花粉症ではありません。でも、冬季乾燥肌に長年悩まされてきました。夕方近くなると肌をボリボリ、上腕から肩の後ろ側、ウールや綿の靴下を履いた日の圧迫部分は血だらけになることもザラ。

ところが糖質制限開始の昨年11月以降、全くといってよいほど今期はボリボリしませんでした。今年はなぜか調子いいなぁと思っていましたが、この本を読んで、なるほどと思うことしきり。この変化が溝口さんが書かれているように糖質制限のおかげだとしたら、身をもって証明したようなものです。

主食を抜けば糖尿病は良くなる! 糖質制限食のすすめ (文春文庫)花粉症などに悩む人は一度糖質制限を試してみてはどうでしょうか。糖質制限をするなら、書店に行って江部康二医師の本などを1冊読んでみれば大体わかります。毎食はキツイという向きでも、1食だけご飯やパン、麺などの糖質の多い主食を抜き、総菜も糖質の少ない野菜類やお豆腐、卵系のメニューにするだけで効果は出てきます。

論より証拠。1ヶ月もすれば、この本の真偽はわかります。体質的に合わない人もいるでしょうが、ダメモトだと思ってやってみる価値はあるのではないでしょうか。少なくとも糖質過多な食生活を見直す良いキッカケになると思いますよ、きっと。

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